「モナリザでさえ人混みが少ない」パリ市内は閑散!?米放送局が伝えた観光地の現状「五輪開催の”恩恵”は実現していないようだ」【パリ五輪】

2024年8月5日(月)19時33分 ココカラネクスト

いつもは人でごった返すルーブル美術館も「オリンピック期間中はずっと静か」だという(C)Getty Images

 開幕から1週間以上が過ぎたパリ五輪では連日、選手たちのハイレベルなパフォーマンスにより、各会場は歓喜に包まれ、またその盛り上がりの様子はライブで世界中に伝えられている。コロナ禍後となる今回の五輪は、久々に大観衆の熱気の中、競技が行われている。

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 しかし、人々が押し寄せる五輪会場とは異なり、パリ市内へ足を運ぶ観光客の数は決して多くはないようだ。米放送局『NBC NEWS』が五輪開幕後の現地の様子を伝えている。

 8月4日に配信となったトピックが、「パリオリンピックでは観客が満員で騒々しい。競技以外では?そうでもない」と銘打たれている通り、各競技会場と市内の観光名所などの“温度差”が大きいと説く内容となっており、「スタジアムの喧騒を除けば、パリは比較的静かであることを無視することはできない」などと見解を示している。

 その中で、「国際オリンピック委員会は、オリンピック開催は『強力な経済的利益を生み出す』と約束している。そして、パリ2024は、観光、ホテル、ケータリング部門が『訪問者の流入から何よりもまず恩恵を受ける』と誓っている」と記しながら、「だが、これは実現していないようだ」と指摘する。

 さらに、「貿易データとNBC NEWSによる数十回のインタビューによると、ショップ、レストラン、カフェの売り上げは大幅に落ち込んでいる。タクシー運転手は何もせず、乗客が減ったのはオリンピックのせいだと言う人もいる。主要道路や観光名所は驚くほど静かで、モナリザでさえいつもより人混みが少ない」として、現在のパリ市内の状況をレポート。

 また、ルーブル美術館従業員のコメントとして、「ほとんどの場合、(施設内の)このエリア全体が満員で、人々の列は他の部屋まで伸びています」と通常時の混雑具合を説明した後、「しかし、オリンピック中はずっと静かです」と語ったという。

 その一方で、同メディアは「パリの外国人観光客と、国内観光客が本当に全体的に減少したかどうかを判断するのは時期尚早だ」と付け加え、「観光担当副市長のフレデリック・オカール氏は、状況は改善すると考えている」と綴り、オカール副市長による「今週は予約が始まっています。パリで何かが起きているから行きたい、という声が上がっています」と今後への見込みを述べた言葉も掲載している。

 トピックでは、パリ市内のホテルが需要減少に合わせ、すでに価格の値下げを行っていることも伝えており、他にも「オリンピックのために来た人はオリンピックのためだけに滞在する」と話す飲食店経営者の声も紹介している。

 もうしばらく続くスポーツの祭典は、世界屈指の観光都市であるパリの街にこの先、どのような影響を及ぼすのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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