阪神はなぜ「打てない」のか?橋上秀樹氏がCSヤクルト戦を分析!指摘したポイントは「ファーストストライク」と「インコース」

2022年10月13日(木)16時19分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 10月12日に神宮球場でクライマックスシリーズ・ファイナルステージの初戦、ヤクルト対阪神が行われ、7−1でヤクルトが勝利を収めた。この試合について、現役時代ヤクルトなどで活躍し、引退後は楽天、巨人、西武、ヤクルトさらには侍ジャパンでコーチを務めたBCリーグ新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ監督の橋上秀樹氏が、自身のYouTubeチャンネル「橋上秀樹アナライズTV」で分析している。

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 試合はヤクルトが初回にオスナの3ランで、阪神の先発の西勇から先制すると、2回と3回にも立て続けに追加点をあげてリードを広げた。6回にもサンタナに2ランが飛び出し7点目。投げてはヤクルトの先発・小川が7回途中1失点の好投を見せ、7−1でヤクルトが勝利した。

 試合を振り返って橋上氏は、「接戦を勝ってきた阪神に勢いがあるかなと思ってましたが、その勢いは1戦目にして完全に潰されてしまいましたね」とファーストステージでの勢いが通用しなかったと振り返った。そして阪神の敗因として2つのポイントが挙げられると同氏は分析する。

「阪神がシーズン中から点が取れないと言われてきた理由には、選手個々の技術的な部分もありますが、この試合はヤクルトのバッテリーの配球に翻弄されている印象を受けました」

「特にファーストストライクへの対応が消極的。ヤクルトバッテリーは初球にストライクを取ってくる印象がある。そこを打ちに行かずに見逃す形が多かった。その結果、その後の際どいコースに来る球を打ちに行ってカウントをさらに悪くする。これが1つのポイントだった」

 ファーストストライクに対する消極性が、自分たちの首を絞めたというわけだ。自分の狙っている球種やコースとは違うことで初球を打ちにいかないという選択をしているとも考えられる。しかし、初球を打ちにいかないデメリットを同氏は、「ファーストストライクは打率が高いですから、それを簡単に見逃してしまうと自分自身を不利にしてしまう。ある程度球種やコースを絞りながら、打ちに行ってほしい。ヤクルトの先発投手は、圧倒的な球威のあるタイプの投手ではない。初球にストライクを取って、カウントを整えて、ボール球で勝負してくる」と、データやヤクルトの投手陣の特徴を踏まえた上で初球の大切さを語った。

 さらに2つ目のポイントとして『インコース』を挙げた同氏は、「ヤクルトの打者は、昨日のオスナ選手のように狙っていればインコースを捌ける選手が多い。だが、阪神の打者はそういった選手が少ないと感じた。だから、ヤクルトのバッテリーからすれば、困ったらインコースを投げればいいという配球になる。そこの差を明らかに感じる試合でしたね」と、インコースの対応力の差が両チームの得点力の差につながっていると考えを明かした。

 これで1位のヤクルトはアドバンテージを入れれば2勝を手にし、日本シリーズまであと2勝に。最後に同氏は、「私もジャイアンツでコーチをしている時に、阪神に4連敗して日本シリーズを逃した経験がある。短期決戦は1つ流れを掴むと4連勝はありえる」と、阪神の選手たちやファンに激励のメッセージを送った。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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