ハミルトン、勝利にあと一歩届かず「速さが足りなかった。解明していない問題がある」とメルセデス/F1第17戦
2021年10月25日(月)18時17分 AUTOSPORT web
2021年F1アメリカGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは2位、バルテリ・ボッタスは6位だった。
2番グリッドからスタート直後にトップに立ったハミルトンだが、ミディアムタイヤでのペースは上がらず、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を引き離すことができなかった。フェルスタッペンより長くステイアウトして13周目にハードに交換、この際に2番手に落ちた。セカンドスティントではペースがよく、チームは長いスティントをとって最終スティントでよりフレッシュなタイヤで優勝を狙う作戦をとる。ハミルトンは終盤、フェルスタッペンとの差を縮めていき、約1秒後ろにまで迫るものの、攻めきれず、1.333秒の2位となった。なお、ハミルトンは決勝中のファステストラップを記録している。
エンジン交換のペナルティで9番グリッドからスタートしたボッタスは、序盤、アルファタウリ・ホンダ勢を抜くことができないまま後ろを走り続け、その後も大きく順位を上げられず、6位フィニッシュにとどまった。
ドライバーズ選手権で、2位ハミルトンと首位フェルスタッペンとの差が拡大、コンストラクターズ選手権では、首位メルセデスは2位レッドブル・ホンダにギャップを縮められる結果になった。
トラックサイドエンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは、「悔しい一日だ。今回は十分な強さがなかった」とコメントしている。
「優勝には全く手が届かないわけではなかったが、予選で十分な速さがなく、今日のファーストスティントではミディアムタイヤであまり強くなかった」
「ペースに影響している問題については、いくつか理解しているものもあるが、原因を探り切れていないものもある。残りレースの前に、これに関して前進を図る必要がある」
「両選手権において大量にポイントを失い、残念でならないが、まだ先は長い。選手権の初期にもっと悪い状況から挽回したこともある」
「3連戦の前に態勢を整え、今後のレースに備えるための時間が少しある。残り5戦のコースにおいてマシンの力を最大限に引き出すことが、タイトルを維持するための鍵になる。これからの数日はそのための努力をしていく」
■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=2位
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード
まず最初にマックスにおめでとうと言いたい。彼は今日、素晴らしい仕事をした。それから、週末を通してオースティンに来てくれた観客の皆さんには心から感謝している。満員のグランドスタンドと情熱的なファンの前でレースができることは、とても光栄なことだった。
今日はほんの少しの間だけど、もしかしたら勝てるかも、と思った。全力を尽くして走ったよ。きついレースを戦ったが、残念ながら勝つことはできなかった。レッドブルが優勢で、僕たちは彼らには太刀打ちできなかったんだ。彼らの方がマシンのリヤが安定していて、スライドが少ないように見えた。
スタートはとてもうまくいったし、終盤、ギャップを縮めることもできたが、最後の数周は、ダーティエアに入ってタイヤがオーバーヒートしてしまった。
チームは最高のピットストップをしてくれたし、週末を通して必死に作業に取り組んでくれた。彼らに感謝したい。今日は成功しなかったけれど、次のレースに気持ちを切り替えよう。
■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=6位
9番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード
これといって何の出来事もないレースだった。できる限りのことはしたけれど、ポジションを上げていくことが難しかったんだ。ここの気温の高さとコース特性からして、そうなることは分かっていた。
ファーストスティントでは、アルファタウリに引っかかり、大量の時間を失った。前のマシンが自分より遅くても、簡単にオーバーテイクできるだけのペース差はなかったんだ。
チャンスにつながりそうなセーフティカーなどの出来事もなかった。グリッドペナルティを受けて、降格された位置を考えると、これ以上のことをするのは難しかったのではないかと思う。
あまり強さのない週末だったが、前があいている状態で走ると、マシンの感触は良かったし、チームとして前進するために役立つことを学ぶこともできた。