【能見さんが聞く!!】絶好調オリックス・頓宮 主将の自覚「自分の行動は凄く見られている」

2025年4月22日(火)5時45分 スポーツニッポン

 本紙評論家の能見篤史氏(45)が注目のオリックス選手の本音に迫る企画「能見さんが聞く!!」。25年シーズンの初回は頓宮裕真捕手(28)が登場した。打率・197にとどまった昨季からの巻き返しへ、自ら主将に名乗り出た今季はここまでリーグ3位の打率・324、同トップの5本塁打。首位のチームをけん引する背番号44に、能見氏は言動でのリーダーシップも期待した。(取材・構成=阪井 日向、山添 晴治)

 能見氏(以下、能見) 開幕からいいスタートダッシュが切れた。キャプテンとしてどう見ていますか?

 頓宮 めっちゃいいと思います。負けた試合も何試合かあるんですけど、次の日につながるような終わり方ができているので。

 能見 オープン戦はどっちかというとそんなに良くなかった。開幕からガラッと変わったのは、何かいけそうだなという感じはあったの?

 頓宮 いや、不安の方が大きかったです。でも不調だった僕にしても、(西川)龍馬さんにしても開幕1打席目でヒットを打てたというのが結構、大きかったかなと。特にきれいなヒットじゃなかったけど、あれでだいぶ気持ちは楽になりました。

 能見 一本出ると全然違うというのは聞くよね。今季からキャプテンにもなって、見る景色というのは変えたりしている?

 頓宮 景色というか、自分の行動は凄く見られていると思って、そういうことを意識しながらやっています。能見さんから見て今のオリックスはどうですか?

 能見 いや、オリックスはもう僕の評価を覆してくれているので。僕としては非常にありがたいことですけどね。でもシーズンは長いので、チームとして締めないといけない時期は必ず来る。そこをどう感じ取れるかというのが、本当に大事になってくるので。キャプテンとしての言葉もまたチームとして重いものになるので、そういう姿勢を見たいなと思う。

 頓宮 ゲーム中でも声をかけていかないといけないなと思っています。大量点を取られた時とかは、やっぱり雰囲気が悪くなってしまう。“何とか返せるぞ”という雰囲気は今はあるので、その雰囲気をしっかりみんなで続けていきたい。言った時に“なんでお前が言うんや”と言われないように、行動もしっかりやっていかないといけない。

 能見 見ていても、そういうのはないで。

 頓宮 本当ですか。でも何か…。

 能見 すごく気にするやん。昨年のこともあったけど、元々は首位打者を獲った人間なんだから。ある程度、自分の実力さえ出せれば全然問題ないんだけど、なぜか自分を疑い始める。ちょっとしたことで自分で迷路に入っていく。今は普段通り、本当の実力通りに打っているなとしか見ていない。

 頓宮 言われること、めっちゃ当たっています。やっぱり一喜一憂しないというのが一番いいことだと思うんですけど、一喜一憂してしまうこともありますし、不安ばっかりなんで。

 能見 完璧を求め過ぎるんだよ。きれいにいい打球を打ちたいとか、根本的にそういうのがあって。違うのよ。投手からしたらそんなのどうでもいい。

 頓宮 そうなんですよね。何かやらかした時、周りは気にしていないけど自分だけ気にしている。あれがまた不思議で。

 能見 最後に今後に向けて。

 頓宮 やっぱり悔しさを持ってキャンプインしている選手がほとんどだと思う。この気持ちを最後まで忘れることなくやれば、泥くさく一試合一試合本当に必死になってやれると思うので。しっかり結果を出して、また優勝したいと思います。

 ○…頓宮はオープン戦打率.121にとどまりながらも、シーズンでは好調を維持する。開幕時の打順は8番だったが、4月5日の日本ハム戦からは5番打者として存在感を放つ。チームは22日から、昨季9月13日から10連敗中のソフトバンクと敵地での2連戦。かねて「ミスの後でも、誰かがカバーできることが一番いい勝ちにつながるので。誰かのカバーをしていけたら」と語る主将の一振りが、長期連敗脱出の鍵となる。

スポーツニッポン

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