掛布雅之氏、阪神・佐藤輝明の内角攻められなかった巨人・赤星、攻めた村上と明暗
2025年4月26日(土)5時10分 スポーツ報知
3回1死一、二塁、佐藤輝明(後方)に中越え3ラン本塁打を浴びた赤星優志(カメラ・相川 和寛)
◆JERA セ・リーグ 阪神4—1巨人(25日・甲子園)
今年の阪神と巨人はともにリリーフ陣が強力で、当然ながら先制点を取れば有利に戦えるが、失えば苦しくなる。この試合の赤星のように3回までに4失点では勝機が生まれない。
3回1死一、二塁、佐藤輝に打たれた3ランは低めの変化球だった。2ボールの積極的に振りにくるカウントで、ベルトより下の一番得意なゾーンに、あつらえ向きの半速球を投げてしまった。もし「かわそう」と思っていたのなら間違いだ。
この日は阪神の90周年「Tigers Legends Day」で、黄金バッテリーと言われた江夏豊さん、田淵幸一さんと久々に話せた。ONに立ち向かう際、最も大事にしたのが逃げない気持ちだったという。2ボールからの3球目、巨人バッテリーが低めに変化球を落とす前に、内角のストライクゾーンに強い球を投げ込む勇気があったのなら結果は違っていたかもしれない。
阪神の村上の方が打者を攻め込む投球をしていた。さすが、おととしのMVPで才木と並ぶエース格の投手だ。巨人がカード頭で投げ勝つためには、本来なら戸郷であるべきだろう。ここに苦しさがあるし、菅野が抜けた穴の大きさを感じてしまう。(掛布 雅之)