新潟・小見 柏GK小島から今季リーグ戦初得点を!昨季まで同僚 堅守崩す
2025年4月26日(土)5時30分 スポーツニッポン
尊敬する先輩の牙城を崩す——。J1新潟は26日に明治安田J1リーグ第12節でアウェーで柏と対戦する。FW小見洋太(22)は6試合連続で先発出場が濃厚。昨季まで4年間チームメートで、セーブ率がリーグ2位の相手GK小島亨介(28)から今季リーグ戦初得点を挙げ、チームに勢いをもたらす。
総失点は11試合でわずか8点と、ここまで1敗の柏を支えているのは堅守。その中心が、昨季まで新潟の守護神だった小島だ。プロ入りから4シーズンを一緒に過ごした小見は「本当に尊敬している。その選手と敵として対戦できることは楽しみ」と目を輝かせた。
小島といえば、まず日本代表級の足元の技術が浮かぶが、シュートストップもリーグトップクラス。「身長は大きくないが、逆にそれを生かした伸び、バネは凄かった」と振り返る小見は、練習で会心のシュートが防がれることも多かったという。「これは入ったな、と思っても(止められて)コジ君だから仕方ない、ゲームなら入るだろう、とやっていた」と明かし、そのレベルを超えようとシュートを磨いてきた。
ピッチを離れてもキャンプや温泉に一緒に行った仲。「プライベートでも良くしてもらった。偉大な存在」という小島が相手だからこそ、いつも以上にゴールへの意欲をかき立てられている。
今季はルヴァン杯1回戦の八戸戦で得点したものの、ここまでリーグ戦はノーゴール。ただ、起用が続く右サイドハーフでは、ボールを収めて起点となるプレーに手応えを得ている。サイドハーフはスピードで縦に仕掛ける選手が多い中で「チーム全体の落ち着きをもたらせることができる。そこは他にはない強み」と強調。ここまでリーグ戦わずか1勝と苦しむチームを浮上させるため、サイドライン際にこだわり過ぎず、縦にも、中にも動いて貪欲にゴールを狙う。
料理好きで「パスタやカプレーゼに使える」と、今年はバジルを家で育てている。水耕栽培で、最近ようやく芽が出てきた。「大きいもので1、2センチくらい。順調に育っている。これからが楽しみ」。小島の壁を突破して勢いに乗り、繁殖力の強いバジルのようにゴール量産を目指す。
○…総スプリント回数がチームトップのMF長谷川は、連動したプレスで主導権を握ろうと意気込む。細かなパスをつなぐビルドアップだけでなく、前線のターゲットにロングボールも入れてくる柏を警戒。「コミュニケーションを取りながら使い分けていきたい」とむやみにハイプレスにいかず、状況に応じた守備を心がける。一方でハイプレスからボールを蹴らせて回収することも頭に入れ「いけるところはいく」と力強く語った。
○…昨季17位だった柏は、ここまで5勝5分け1敗。今季からポゼッションスタイルに変更し、上位争いを演じる。平均ボール保持率はリーグトップで、パス総数、パス成功率も1位。15メートル以上、30メートル未満のミドルパス数もリーグトップだ。ペナルティーエリアの進入回数も1位。守備ではセーブ率が2位と高い一方、こぼれ球奪取率は京都と並んでリーグで最も低い。