決勝進出へ逆王手決めたサントリー…高橋藍の「我慢し、突き放す」強打 そしてセッター大宅と作り上げた”武器”
2025年4月27日(日)6時0分 スポーツ報知
第1セット、高い打点で力強くスパイクを放つサントリー・高橋藍(カメラ・渡辺 了文)
◆バレーボール ▼大同生命SVリーグ チャンピオンシップ準決勝第2日 サントリー3—0名古屋(26日、Asueアリーナ大阪)
チャンピオンシップ(CS)準決勝第2戦が行われ、高橋藍(23)を擁するレギュラーシーズン(RS)2位のサントリーは3位の名古屋に3—0で快勝した。藍はバックアタック5得点を含むチーム3位の13得点でけん引。先に2勝したチームが決勝に進む準決勝で1勝1敗とし、決勝戦(5月3日〜、東京・有明アリーナほか)進出に“逆王手”をかけた。第3戦は27日に実施される。4位の愛知が1位の大阪Bを3—2で破り、2連勝で決勝に進んだ。
崖っぷちで強かった。負ければ終わりの一戦。藍は第3セット(S)17—17で力いっぱいのバックアタックをたたきつけ、流れを渡さない。最後は味方のブロックで試合を決め、星を五分に戻した。「チームとして、それぞれが役割を果たせた。自分たちのゴールは次で勝ちきること」。6490人の大歓声を心地よさそうに浴び、ベンチで迎えたスタッフとハイタッチ。無邪気に跳ねて喜んだ。
25日の第1戦はマッチポイントから名古屋に大逆転を許し、つかみかけた勝利がこぼれ落ちた。尾を引く負け方だったが、宿泊先でチームとして「ぶっ倒れるまで出し切ろう」と決めた。なぞるようにこの日も2セットを連取して迎えた第3S。4—9で藍は「同じことを繰り返さない」と強打を決め、名古屋の勢いを封じた。「我慢し、突き放すことができた」と胸を張った。
今季序盤はセッター・大宅真樹(30)のトスが合わない場面があった。2人は「合わない時ほどコミュニケーション」と練習を止めて意見をぶつけ、コート外でも密に関わった。時には6学年上の先輩に注文することもあった。第1戦は10本中10本を決め、決定率100%。「今シーズンで磨けた」とコンビに手応えを得るまでになった。大宅も「今のサントリーの武器」と誇った。
決勝進出に“逆王手”をかけた。「ゴールは勝ちきること。(第3戦まで)自信を持って勝つために過ごす」と藍。一丸でファイナルに進む。(宮下 京香)