死闘4時間39分、終止符を打ったのは巨人・吉川尚輝の一振り…阿部監督「必死でもぎ取れた価値ある1勝」

2025年5月2日(金)6時0分 読売新聞

6回無死、本塁打を放ち松本コーチ(左)と喜ぶキャベッジ(1日)=片岡航希撮影

 巨人4−3広島(セ・リーグ=1日)——巨人が今季3度目のサヨナラ勝ちで4連勝。六回にキャベッジのソロで追いつき、延長十二回に吉川が適時打を放った。広島は拙攻が響いて、6連敗。

 今季最も長い4時間39分に及んだ試合に終止符を打ったのは、吉川の一打だった。土壇場でサヨナラ三塁打を放った殊勲者は息を切らしたまま、報道陣に囲まれた。「全員での戦いだった。こういう試合に勝てて良かった」

 同点のまま迎えた十二回、代打の若林が左前打で出たが、続く泉口が二ゴロ併殺に倒れ、チャンスはついえたかに思われた。しかし、キャベッジが三塁手の後方に落とす安打で出塁し、吉川が打席へ。広島の8番手・岡本駿(甲南大)の甘い変化球を右翼線へ引っ張り、一塁走者のキャベッジが一気に生還。ベンチを飛び出した仲間に笑顔で迎えられた。

 田中将が初回に3失点。それでも、四回から早めの継投となったブルペン陣がゼロを並べた。救援投手7人、ベンチ入りした野手全16人を投入した末、9連戦最初のカードで2度目の延長戦を総力で勝ちきった。

 4月中旬に敵地で3タテを食らった広島に、同一カード3連勝でやり返した。開幕前、阿部監督が選手たちに求めた心構えが思い出される。「連敗もあるし、連勝することもあるけど、とにかく同じ方向だけ向くというのが一番大事」。劣勢でも諦めず一人ひとりの執念でもぎ取った白星だ。

 六回に同点ソロを放ち、十二回にサヨナラのホームを踏んだキャベッジの言葉が、指揮官の思いと重なった。「みんなが心を一つに同じ目標に向かっているチームは強い。そういう姿を見せられた」。連戦中のチームの勢いを、加速させそうな逆転勝利だ。(平山一有)

巨人・阿部監督「本当に全員で勝った1勝。素晴らしい、価値のある1勝だと思う。カープも必死だし、うちも必死で総力戦でもぎ取れた」

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