だから怪物なんだ! ベガス再降臨の井上尚弥が漂わすカネロやウシクに比肩する風格に米感心「最も称賛されているアスリート」
2025年5月5日(月)6時0分 ココカラネクスト

公開計量でカルデナスと視殺戦を繰り広げた井上。(C)Getty Images
怪物がふたたびボクシングの本場に降臨する。
現地時間5月4日、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は、米ラスベガスのT-モバイルアリーナで、WBA同級1位のラモン・カルデナス(アメリカ)との防衛戦に望む。
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ボクシング界屈指のビッグマッチが組まれるメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」で実現した一戦とあって、注目度は桁違いだ。さらに井上がラスベガスで試合をするのは、新型コロナの感染が拡大して無観客で実施された21年6月のアラン・ディパエン戦以来とあって、大きな期待が寄せられている。
約4年前の“ベガス決戦”から7戦連続KO勝利(TKOを含む)と文字通り敵なしの強さを誇示し、世界的な声価を高めてきた。そんなモンスターだからこそ、求められる水準も高い。
カルデナス戦への期待を綴った米メディア『Boxing Scene』は「ナオヤ・イノウエは紛れもなくパウンド・フォー・パウンドのスーパースターの雰囲気を漂わせている」と指摘。オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)やサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)、ワシリー・ロマチェンコ(ウクライナ)ら世界的な名手たちを引き合いに出して、今の井上が「最高のファイターが最盛期に持つ雰囲気を醸している」と訴えた。
最高のファイターの条件として「自分自身の地位や名声、周囲の反応、そしてイメージや評判を重視する意識」を挙げた同メディアは、無敗街道を歩み、スターとしての地位を確固たるものとしている井上を「最も称賛されているアスリートの一人だ」と指摘。渡米後から自然体を貫く、32歳の風格を称えた。
「イノウエはジョシュアやアルバレスに見られるように、完璧な身だしなみと服装でイベントに望んでいた。そして、ジョシュアやアルバレスのように、減量も苦にせず、健康そうに見えたし、彼自身が永遠に最も注目を集めると信じているようにも見えた」
トラッシュトークを必要とせず、己の強さのみで、「最強」を証明してきた井上。そんな冷静な日本人スターがラスベガスで何を見せるのか。その一挙手一投足には、ボクシングのメッカで熱視線が注がれている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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