日本ハム・清宮 魚雷弾!リーグトップタイ4度目V打からのダメ押し3号 ぶっつけ本番で2安打3打点
2025年5月7日(水)6時0分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 日本ハム7—3オリックス(2025年5月6日 京セラD)
日本ハム・清宮幸太郎内野手(25)が、6日のオリックス戦で「魚雷バット弾」を放った。3—1の6回無死一塁から4月15日以来となる3号右越え2ラン。2回には先制適時二塁打で計3打点を挙げ、リーグトップタイとなる4度目の決勝打をマークした。チームは3本塁打を含む11安打7得点の猛攻で、首位・オリックスに1ゲーム差に迫った。
ミサイルのような打球が、清宮幸のバットから発射された。練習でも使用していなかった「魚雷バット」を、ぶっつけ本番で使用。自身も驚く2安打3打点だ。
「こんな効果てきめんなことあるのかと思いました。振りやすさはあるし、凄いバットが出てくる」
この日に手元に届いたばかりで、標準的なバットより先端が細く、芯の部分が手元にある。2回無死二塁で、いきなり左中間への決勝適時二塁打。3—1の6回無死一塁では右翼席へ「魚雷弾」を放った。4月15日のロッテ戦以来の3号2ランとなった。3日の西武戦で一塁守備で適時失策を犯し「落ち込んでいてもしょうがない。気持ちを新たにいけた」と3試合ぶりのスタメンで結果を出した。
18年5月9日にプロ初アーチを放った京セラドームで、自身初の魚雷バット弾。父・克幸氏の地元・大阪でもあり「亡くなったおじいちゃんがふっと(背中を)押してくれたかもしれない」。8回に万波が7号ソロ、9回に「ジェイ」こと野村が5号ソロと期待の「JKM砲」がそろい踏みで「お前らも打つのかよって。うれしいですけど」とおどけた。23年4月9日に記録した前回の3人そろい踏みも京セラドーム。何かと縁起がいい。
新庄監督は「普通のバットで普通に打ちにいって手前になるぐらいで魚雷バットの効果が出るわけでしょ?」と解説。その上で「清宮君は魚雷バットで打ったってことは、差し込まれてる打ち方だから良くはないよね」と笑った。何はともあれ、リーグトップタイとなる4度目の決勝打。新たな相棒を手にした清宮幸には、上昇の気配が漂う。(田中 健人)
▼魚雷(トルピード)バット ミシガン大で物理学の教授を務め、昨季までヤンキースのアナリストだったアーロン・リーンハート氏(現マーリンズフィールドコーディネーター)が開発した。バットの先端が細く、芯の部分が従来より真ん中寄りにあり、魚雷やボウリングのピンのような形状。ヤ軍ではボルピ、チザムらが使用し、開幕から本塁打を量産して一躍話題になった。
《5日に中日・木下弾》日本で魚雷バットを初めて使用したのは西武の源田。4月18日のソフトバンク戦で手にし、三ゴロに倒れた。阪神・大山は同25日の巨人戦で初回に赤星から先制の右前打で「魚雷初安打」をマーク。今月5日には中日・木下がDeNA戦の3回に左越えソロを放った。また、東京六大学野球リーグでは早大の小沢(4年)が、4月27日の法大2回戦の初回に右越え2ランをマークした。