「監督として長すぎる」球界OBが指摘する巨人・原政権の「問題点」とは

2023年5月8日(月)12時0分 ココカラネクスト

なかなかチームが上向かず苦戦する原監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 GWも終わり、開幕から始まったシーズン序盤の戦いも一区切り。好調なチーム、なかなか波に乗れないチームと明暗も分かれてきている。

 また、チームを率いる監督の采配にも注目が高まっている。この点に関して球界内からも様々な考察の声が上がっている。

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 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者の高木豊氏は7日に更新した自身のユーチューブチャンネルでここまでの各球団の監督の采配について言及している。

 まず評価が高かったのは、現在首位を走るDeNAの三浦大輔監督。4月は球団新記録となる16勝をマークするなど、ロケットスタートを果たした。注目したのは打順を大幅に替えたことにもある。

 昨年までの佐野恵太、牧秀悟、宮崎敏郎のクリーンアップを解体。逆に1番バッタータイプと見られていた桑原将志を5番に起用するなど、大胆にメスを入れた。

 この起用に関して高木氏は「選手の特徴をよく捉えた起用になっている」と評価。足も使える桑原は従来1番バッタータイプと見られていたが、出塁率が悪く、逆に勝負強さがあることで5番に置き、昨年も最多安打に輝くなど選球眼の良さで知られる佐野を1番に置くことで打線につながりが生まれ、より破壊力が増した。

 ほかにもオフにメキシカンリーグに挑戦、今季に賭けている関根大気を抜擢など選手個々のアプローチにしっかりと目を向け、結果につなげていることで「色々監督としての手腕は感じる」と就任3年目にして、指揮官として確実に成長が感じられるとした。

 一方、週末の中日3連戦も3タテを食らうなど、苦戦が続く巨人・原監督に関しては「長すぎる、監督として」と言及。今季で歴代最長となる巨人監督17年目に突入したキャリアに関しては求められてその位置にいることで「それだけ優秀ということだから」と悪いことではないとしながら、在任期間が長いことの「副作用」にも目を向けた。

 「(在任期間が)長すぎるゆえに自分の一言、一言が全部正しくなってしまう、正論になってしまう」として、時としてチーム内の閉塞感を生む要因にもつながるとした。

 すでに巨人歴代監督の中で誰よりも多く勝ち星を積み重ねてもいる。輝かしいキャリアを築いたゆえに、選手、コーチ陣との間にも距離が生じ、チームが苦境に陥っても打開策など含め、気軽に物申せる状態ではないのではないかと推測。実際に昨年の低迷時から、ベンチでは暗いムードが漂ったことで、活気をもたらす存在としてベテランの松田宣浩が求められた経緯もあった。キャリアが長くなったゆえに「時として堅苦しさを生むこともあるかな」とチーム内の風通しの悪さを指摘する。

 一方、高木氏は原監督に関して「本来、すごくウェルカムな人」と面倒見のいい人物としての側面も語った。相談事を持ち掛ければ、必ず応えてくれるなど、懐の広さはある人物とし、「存在が大きいだけにその懐に入っていけないんだよね。もっと入ってみろよ」として、チーム浮上のためには周囲が指揮官との距離を近づけることも必要とした。

 巨人は31試合を経過し、13勝18敗の借金5。最下位中日にはゲーム差なしと迫られている。特に好調だった中田翔を故障で欠く中、チーム一丸とならなければ、この危機は乗り越えられない。9日にはいよいよサイ・ヤング賞右腕、DeNAバウアーとの対戦も予定されている。百戦錬磨の原監督のタクトと共にナインの奮起も求められそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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