巨人・田中瑛 8回無死満塁でスーパー救援!「うるさいなと思って、黙らせてやろうと思って投げました」

2025年5月22日(木)23時43分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 巨人3—2阪神(2025年5月22日 甲子園)

 しびれる場面こそ奮い立つ。巨人の田中瑛斗投手(25)はそういう男だ。敵地・甲子園に響く虎党の大歓声を10球で黙らせた。同点の8回無死満塁で森下を迎えたところで送り出されると、シュートの連投。内角への149キロで詰まらせて三ゴロ併殺に打ち取ると、2死満塁からは大山は空振り三振。大きくしゃがみ込みながら吠えた。

 「凄い声でしたけどむちゃくちゃうるさいなと思って、黙らせてやろうと思って投げました」

 沸き立つ聖地にも動揺しない。森下とは5月7日も7回1死一、二塁で投入されシュートで遊ゴロ併殺。この日も「リーグトップのバッターなんでベストのボールを投げ続けるしかない」とシュートの連投を決めて向かい合った。甲斐のサインにも何度か首を振って続けること6球。3球目には152キロでバットをへし折るなど、最後は注文通りの内野ゴロ。これで通算4打数1安打と「森下キラー」ぶりは健在で「遊び球なしで厳しく、厳しく」と誇らしげだ。

 伝統の一戦はどの時代も名勝負が繰り広げられた。99年には松井秀喜を遠山奨志が13打数無安打、6奪三振と圧倒。当時も遠山の武器は内角シュートで、松井も「何とか捉えたいと内角を意識したが、駄目だった」と語っていた。時が令和に移ると主役は田中瑛。森下とはさらに熱い戦いも想像されるが一歩も引くつもりはない。

 阿部監督にとってはこれが通算100勝目。昨年3月29日に初勝利を挙げたのと同じ宿敵相手で決め「選手が頑張ったり、いろんなサポートしてくれる人、チームの人たちがいて」と感慨深げ。現役ドラフトで加入した田中瑛も「監督の助言が僕の生きる道を広げてくれた」と感謝を忘れない。これで9試合連続無失点など、19試合に登板して12ホールドをマーク。プロ8年目の25歳右腕が今、自らの地位を確立しようとしている。

(村井 樹)

スポーツニッポン

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