連続表彰台獲得のアルピーヌ、ル・マンでダブルリタイアの汚名返上へ。ドライバー陣も手応え

2025年5月28日(水)7時10分 AUTOSPORT web


 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦しているミック・シューマッハーとポール・ループ・シャタンは、『アルピーヌA424』で2度目のル・マン24時間レースに臨むアルピーヌ・エンデュランス・チームの進歩に明るい表情を見せた。フランスのチームは第2戦イモラ、第3戦スパ・フランコルシャンに続いて、シーズンのハイライトであるル・マンでも表彰台に上がることを目指している。


 シューマッハー、フレデリック・マコウィッキ、ジュール・グーノンがドライブする36号車は、イモラで総合3位、スパでも同じく3位表彰台を獲得し着実に結果を残してきた。



 アルピーヌは現在、マニュファクチャラーズランキングでは2024年の最終順位と同じ4番手につけているが、ドライバーズランキングでは前述の36号車のトリオが30ポイントを獲得して5番手につけており、前年のフェルディナンド・ハプスブルクの11位を大きく上回っている状況だ。


 一方、スパで表彰台を逃したシャタン/ハプスブルク/シャルル・ミレッシ組の35号車は、レース終盤に燃料補給のためにピットインを余儀なくされたほか、フルコースイエロー(FCY)中のスピード違反によるペナルティも受け、最終的に8位に終わった。


 こうした結果にもかかわらず、フランス人ドライバーであるシャタンはアルピーヌのホームレースであるル・マンを前に、WECのハイパーカー同士の争いのなかで「他のハイパーカーたちと戦うことができるようになった」と希望に満ちた表情を見せた。


「重要なのは、クルマがどんどん良くなっていることだ」と彼はSportscar365に語った。


「いま、僕たちは本当にいい結果を残すことができるし、他のチームと戦ったり、強いチームを打ち負かしたりすることもできる。ル・マンに向けて、本当に良い状態だと思うよ」


「ル・マンに向けてクルマを用意するなかで、良い軌道に乗っているし、チームもレースを重ねるごとに良くなっている」



ポール・ループ・シャタン、フェルディナンド・ハプスブルク、シャルル・ミレッシ組がドライブする35号車アルピーヌA424

■初年度よりはるかに「楽にしてくれる」進歩があるとシューマッハー


 アルピーヌA424にとって最初の24時間レースとなった2024年のル・マンでは、35号車と36号車のそろってエンジントラブルに見舞われた。2台のマシンはレース開始から6時間程度でストップし、夜を迎えないままダブルリタイアとなってしまった。


 あれから約一年、シューマッハーはA424での2年目のシーズンにおけるアルピーヌの改善の様子を高く評価し、1年目の教訓が2024年と比べてはるかに強固な運用基盤の構築に役立ったと指摘した。


「昨年と比べて、はるかに準備が整った状態でレースに臨めるようになったように思う」とシューマッハー。


「2024年の経験が役に立っているのは言うまでもないが、とてもポジティブなのは、レースで使用する最終的なセットアップに近い状態で週末をスタートできていることだ。それが僕らをより楽にしてくれるし、プログラム自体もよりシンプルになる」


「クルマ自体はいつも同じだ。大きなアップデートはしていない。外から見えるような部分はとくにね。変わっているのは、内部のちょっとしたジョーカー的な何かだ」


「だから、クルマに何を期待すればいいのかがよくわかる。何を得られているか分かっているんだ」


「セットアップやチームのポジショニング、そして限られた時間で何をしたいのか、それらをより明確にした体制で週末を迎えるだろうね」



第2戦イモラ、第3戦スパと連続で3位表彰台を獲得している36号車アルピーヌA424(ミック・シューマッハ、フレデリック・マコウィッキ、ジュール・グーノン組)


3位表彰台を獲得し笑顔を見せる(左から)ミック・シューマッハー、フレデリック・マコウィッキ、ジュール・グーノン(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)

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