全60台の2024年デイトナ24時間レース暫定エントリーリスト発表。日本人ドライバーは1名

　北米でスポーツカーレースを統括するIMSAは11月14日、2024年1月27〜28日に決勝レースを行うウェザーテック・スポーツカー選手権2024年第1戦『ロレックス24・アット・デイトナ（デイトナ24時間レース）』の暫定エントリーリストを発表した。4クラス、計60台の車両が記載されており、一部ドライバーラインアップも明らかとなっている。

　毎年1月最終週にアメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイのロードコースで開催され、『世界3大耐久レース』のひとつにも数えられるデイトナ24時間レース。2024年に第62回大会の開催を迎えるこのレースのエントリーリストには、GTPクラス10台、LMP2クラス12台、GTDプロクラス13台、GTDクラス25台のチームが記載されている。まだひとりもドライバーを指定していないチームも複数ある。

　すでに10月に明らかにされていた48台のフルシーズン参戦車両に加え、9台のミシュラン・エンデュランス・カップ参戦車両、さらにデイトナのみにエントリーする3台がグリッドを完成させた。

　GTPクラスでは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのフルラインアップが決定した。 6号車ポルシェ963では、ニック・タンディとマチュー・ジャミネのフルシーズン参戦ペアが、WEC世界耐久選手権ハイパーカードライバーのケビン・エストーレとローレンス・ファントールとチームを組むことになる。

　また、7号車ではマット・キャンベル／フェリペ・ナッセのコンビに、ジョセフ・ニューガーデンとフレデリック・マコウィッキが加わる。

　一方、BMW Mチーム RLLでは、フィリップ・エングに代わってジェシー・クローンが24号車BMW MハイブリッドV8を駆る。

　クローンと復帰したアウグスト・ファーファスはドリス・ファントールとチームを組み、コナー・デ・フィリッピとニック・イェロリーはマキシム・マルタンと組むことになった。なお、BMWの両車の4人目のドライバーはまだ確定していない。

　プロトン・コンペティションも59号車ポルシェ963のラインアップをまだ最終決定しておらず、現時点ではジャンマリア・ブルーニとニール・ジャニのみが記載されている。

　予想されていたとおり、アイアン・リンクスの63号車ランボルギーニSC63 LMDhはデイトナには出場せず、第2戦セブリング12時間レースでデビューする可能性が高い。

　GTDプロクラスには、このレースでデビューするフォード・マスタングGT3の2台が名を連ねているが、まだレギュラー以外の追加ドライバーは明らかになっていない。

　昨年のイベントでプロトン・コンペティション運営のメルセデスAMGを駆りGTDプロクラス優勝を果たしたウェザーテック・レーシングは、2024年のグリッドに戻っていない。79号車はすでにフルシーズンエントリーリストから外れており、その将来性に疑問が生じている。

　代わって、プロトンは1台のフォード・マスタングGT3のGTDエントリーを通じてスポットを保持しており、ドライバーは今後発表される見込みだ。

　日本人ドライバーとしては、現段階ではケイ・コッツォリーノのみがリストに記載されている。コッツォリーノはAFコルセの21号車フェラーリ296 GT3から、GTDクラスに参戦する予定となっている。

　なお、長距離耐久戦で構成されるミシュラン・エンデュランス・カップ戦へユナイテッド・オートスポーツからの出場がアナウンスされていた佐藤万璃音は、今回のエントリーリストには記載されていない。

　佐藤は10月3日に発表されたFIAの2024年向けドライバー・カテゴライゼーション（ドライバー・レーティング）でシルバーからゴールドへと昇格しており、このことがユナイテッドASのドライバー編成に影響した可能性がある。

　ユナイテッドASは最近、同じくゴールドへとレーティングが変更されたアレックス・クインに代わって、ニコ・ピノと契約を結んだ。ピノは2号車でデイトナを含むエンデュランス・カップ戦に出場する。

　なお、今回発表のエントリーリストは暫定のものであり、今後変更となる可能性がある。

■2024年デイトナ24時間レース　暫定エントリーリスト（2023年11月14日発表）