女性が習いごとを続けるうえで大変なことは「家事や仕事との両立」「費用の高さ」。70歳主婦は「年金暮らしで月4回のレッスン料がきつくて月2回に変更」
2025年5月7日(水)12時29分 婦人公論.jp
(画像:stock.adobe.com)
創刊以来、《女性の生き方研究》を積み重ねてきた『婦人公論』。この連載では、読者のみなさんへのアンケートを通して、今を生きる女性たちの本音にせまります。最近人気の大人の習いごとは、趣味として、スキルアップのためなど、取り組む理由も人それぞれ。今回は、習いごとをすることの良し悪しについて聞きました。
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3よりつづく
【回答者数】243人 【平均年齢】57.6歳
【回答者の内訳】20代以下…11人/30代…16人/40代…25人/50代…70人/60代…74人/70代…39人/80代…2人/90代…2人/不明…4人
Q. 習いごとを続けるうえで大変なことは?
1位 家事・仕事との両立
2位 費用が高い
3位 モチベーションの維持
4位 教室が遠い
5位 体調面、技術面で課題をこなせない
●演奏会前は教室で長時間練習することになり、家族の理解がないとできない(48歳・パート)
●出掛ける前に、あらかじめ仕事や家事を多めにしなくてはならないこと(55歳・パソコン在宅業務)
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●年金暮らしなので、月4回のレッスン料はきついと感じ、途中から月2回に変更してもらいました (70歳・専業主婦)
●ある時期から上達が止まってしまい、継続の意欲がやや弱まってしまった (57歳・専業主婦)
●車での通学時間が40分かかる。もっと近くだったらいいのに(64歳・専業主婦)
●水泳道具を背負うとけっこうな重さになる。10年前に始めた時はそれほど負担に感じなかったが…… (71歳・専業主婦)
●授業中指されるため、かなり予習しないとついていけない。最近はストレスを感じるようになってきた (75歳・年金受給者)
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<婦人公論ヒストリー>習いごとで世界が広がって
前回、今回と、皆さんがさまざまな習いごとに打ち込む様子をお伝えしてきました。
過去を振り返ると、『婦人公論』でも、「習いごと」を取り上げた記事が散見されます。1980年8月号の特集「いま、女が楽しく生きるには」には「変りダネ女の趣味クラブ22の内容」という記事が。
自分で作った盃でお酒を飲む「愚意飲み会」、団地に住む主婦が集まって作った「人形劇団『こぶた座』」、動く紙工作を作る「10円工作会」など、ユニークな集団が勢揃いです。
『婦人公論』1980年8月号
「日本女性釣りの会」は釣りだけではない楽しみがあります。
〈海を見ているとあまり物事にこだわらなくなる。/参加した日の食卓はもちろん自分で釣った魚となるのだが、近所の人に分けてあげたりして喜ばれている。釣り談義も楽しい一時でもある。子供のことから、井戸端会議になることもしばしば。でも、釣りを通じての連帯感はとても強い〉
全国に460人ものメンバーがいる「日本女子アマチュア無線クラブ」は、1週間に1度、会員が無線で交信しているとか。
〈家にいる主婦にとっては、世界が広くなっていいですね。季節の便りも逸早く知り、もう春だなー、夏もそこまできているんだわ、と生活にも潤いが出来ます。/娘もやっているので、母と子で楽しく空に向って声を出しています〉
今回のアンケートでも、「習いごとをしてよかったこと」の第1位は、「友だちができた/友情が深まった」こと。今も昔も同好の士は得難いもののようです。
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