潔いまでのツルツル推し【家そば放浪記】第239束:業務用食材クック-Yで買った、戸隠そば本舗(おびなた)『つるっと喉ごし 信州山芋そば』290円(1人前58円)

2024年7月17日(水)18時0分 ロケットニュース24

今回の干し蕎麦におけるスローガンの一貫性が潔(いさぎよ)い。

まず表パッケージにデカデカと「つるっと喉ごし」と書いてある。

その斜め下にメイン的な商品名が書かれており、そのまた横には、目立たない小さい文字で「ツルツルとした食感の風味豊かなそばに仕上げました。」と書かれている。

そして、パッケージの裏には……

一、ツルツルとした食感をお楽しみいただけるように仕上げました。

ブレてない。まったくブレてない。最初から最後まで「ツルツル(つるっと)」一辺倒であり、味の特徴とか完全にスルー。

裏側にはもうひとつ特徴的なことが書かれているのだが、

「一、ざるそば、かけそばで四季折々にお楽しみください。」

そんなすべての蕎麦に当てはまるだろう! もっと他に書くことなかったんか!

だが!!!!!!

そういう潔さ、嫌いじゃない……!

デカい鍋に湯を沸かし……

5分ほど茹でて……

ハイ完成!

して、そのお味は──

たしかにツルツルはしている。片岡鶴太郎ならぬ、おびなたツル太郎を名乗っても良いだろう。「ツルっとね、ツルっとね」みたいなギャグを言いそうな感じではある。

だが、それだけでいいのか? というのもある。

せっかく「山芋(とろろ)」を名乗っているのだから、もっと「とろろ感」を出しても良いのではと私は思う。

あえてモノマネで例えるなら、ハリウッド・ザ・コシショウばりの「誇張しすぎたとろろ感」が欲しい気もする。「とろろ(山芋)でぇ〜す!」と。

しかし大抵のとろろ系そばの場合は、モノマネ王座決定戦においてビジーフォーが外国人グループのモノマネをした時の観客の反応みたいな。

言葉にすると、(よくわからんけど、もしかしたら似てるのかな……? みんな拍手してるし……) → ワァアアアア(拍手)みたいな感じというか。

要は「わかりにくい」のである。

奥の方に「とろろ」は、いる。ものすご〜く、奥の方に。

長い長い通路の先にあるドアの枠から、ひょっこりと「とろろ」が頭だけを出しているような感じになる。

「家そば」か「外そば」かなら家かなと。でもまあ、安心する家ではある。

「家に帰ってきたな」と実感できる家そばではあるので、長い長い海外旅行から帰ってきた時、家で食べるとホッとする味かもしれない。

執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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