魚雷バットに対する阪神各投手の反応は? 才木「僕は全然関心はない」
2025年4月21日(月)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神8-1広島(2025年4月20日 甲子園)
【畑野理之の談々畑】甲子園でやっと本塁打が出た。佐藤輝明が初回に6号2ラン、さらに5回にも7号3ラン。これが阪神の選手による、本拠地7試合目での1本目、2本目だった。ちなみに相手チームも11日に中日の上林誠知が放った1本のみだ。
今、球界では魚雷(トルピード)バットが注目されている。先端が細く芯の部分が太い形状。大リーグでヤンキースが今季開幕カードのブルワーズとの3戦で同バットから計7本塁打が出て一気に広まった。重心のバランスが変わるのは確かだが、飛距離に影響するかは定かではない。
NPBでも西武の源田壮亮が18日のソフトバンク戦で初使用した。阪神にも各メーカーから届けられ、佐藤輝や森下翔太らは試合前の打撃練習で試しているが、まだ試合では誰も使用していない。
近年は投高打低が顕著だ。24年はセ6球団の合計が472本塁打で23年の643本から171本も減少した。パも昨年503本で、23年の607本から104本減。新型の形状が本塁打増の一助になるか期待されている。
ならば、投手の側はどう受け止めているのか。阪神の各投手に聞いた。この日、プロ初先発で勝利投手になった伊原陵人はまだ半信半疑だ。「森下が持っていたのを触らせてもらいました。飛距離が出てもバットのおかげかはまだ分からないですよね。スイングが強い選手は今までも芯に当たれば飛びますし」。まさにこの日の佐藤輝の2発がそれだ。
石井大智も同意見。「ロッカーが隣の森下のを自分でも振ってみました。飛距離というか振り抜きやすいとかなんですよね。もしバットの軌道が変わったり、それが僕の投げる球種と合ってしまうのだったら攻め方を変えるとか考えます」と話していた。
村上頌樹も将来的には警戒する可能性を否定しない。「実際に対戦してみて、やっぱり飛距離が伸びると感じたら、詰まらせたり、タイミングを外したりとか、その時には対策はしないと。でも投手陣の間では“こんなん出てきたなあ”と話すくらいで、まだ、あまり話題にはなっていないですね」という。
一方で才木浩人の「分からないですね。どう変わるんですかね。僕は全然関心はないですね」という意見もあるが、阪神の各投手たちは現時点で、今後打者が使いこなしていくのか、お手並み拝見中といった様子だった。