巨人・田中瑛斗、昨季は「ほぼ使っていなかった」球種も駆使して、ここまで防御率1・08…「困らなくてもど真ん中」の気持ちも

2025年4月22日(火)5時10分 スポーツ報知

19日のヤクルト戦の7回、サンタナをシュートで空振り三振に仕留めた田中瑛斗

 巨人・田中瑛斗投手(25)がここまで9登板でチーム2位の5ホールド、防御率1・08と好投を続けている。オープン戦から与四死球も0。昨年12月に日本ハムから現役ドラフトで加入した右腕の変化を「Gを読む」で迫る。

 新天地で、新境地を開拓した。田中瑛は堂々と腕を振り、ここまで9登板で好結果を積み重ねている。プロ初ホールドを挙げるなど大勢に次ぐチーム2位の5ホールドで防御率は1・08。「運要素も強いので」としつつ、「投げている球はここ数年でいい方です。投球スタイルをガラッと変えて、それがハマっているのもあると思います。去年はほぼシュートを使っていなかったので」と自己分析した。

 新天地では150キロに迫るシュートを約54%の割合で駆使し、被打率1割5分の右打者には約65%。ヤクルトのオスナ&サンタナなど、特に右打者の内角にズバズバ投じて封じる。昨季までは制球力に不安があったのに加え、「中継ぎの1イニングで必要ないかと思っていた」と考えていた。だが、春季キャンプ中、阿部監督に「右に当てることが多くなる。武器にしていこう」と言葉をかけられたことが変化のきっかけになった。

 「阿部監督に言われたら説得力があるじゃないですか。そう思ってもらえるってことはいいボールなのかなと思って投げています」。ヤクルトなどで活躍した川崎憲次郎がシュートを習得して復活した例があるが、右腕も新たなスタイルで輝かしいキャリアを積んでいく可能性は十分ある。

 さらに現在オープン戦を含め与四死球も0。昨季までは多くの球種を使い、制球面でも苦しんだが、こちらも変貌(へんぼう)を遂げた。現在の考え方は使う球種も心も割り切ること。指揮官は就任時から「困ったらど真ん中」を提唱。それに近いイメージもあり「時と場合によりますけど、『困らなくてもど真ん中』に投げようと。今は打たれたらしょうがないくらいの気持ちで投げています」と説明した。

 杉内投手チーフコーチが「これで結果を出し続ければ、もちろん7回瑛斗っていう(のもある)」と語るように、今後は19日のヤクルト戦のような僅差の7回の登板も増えるかもしれない。新たな日々の挑戦が、目に見える進化を生んでいる。

(田中 哲)

スポーツ報知

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