岡本和真が“アゲアゲ"2冠弾! 特別メニューでファンも大満足「いいタイミングで打てた」
2025年4月23日(水)5時20分 スポーツ報知
3回1死一塁、岡本が左越えに2ランを放つ(カメラ・小林 泰斗)
◆JERA セ・リーグ 巨人8—1中日(22日・東京ドーム)
あふれんばかりのパワーで岡本がかっ飛ばした。2点リードの3回1死一塁。フルカウントからマラーが投じた真ん中高めに浮いた124キロナックルカーブをしばき上げた。打球速度171キロの弾丸は左翼席中段へ。「早い回に追加点が取れてよかったです」。2試合ぶりの今季7号2ラン。試合を決定づけ、本拠のムードはアツアツになった。
先制点も4番だった。初回1死二、三塁。1ボールから中前への2点適時打を放った。「みんながいいかたちでつないでくれた」。2安打4打点で打率3割5分4厘、7本塁打、20打点。本塁打、打点の2冠で、シーズン47発、136打点ペースと打ちまくっている。
みんなの気分を熱くした。22、23日の中日戦は「春のアゲアゲ↑↑ポテト&から揚げ祭り〜特大ホームランを添えて〜」が開催され、東京D場内の飲食売店でポテトやから揚げの特別メニューが販売。企画として5回裏までに巨人の選手がホームランを放った場合は対象店舗のから揚げ、ポテトの増量が実施されることになっていた。主砲の一発で通常4個入っていたから揚げが5個入り(大城卓の本塁打で6個)となった店舗もあり、一部の店ではポテトを約1・4倍の量で提供。球場に訪れたファンもアゲアゲになり、「いいタイミングで打てた」と主砲も笑顔だ。かねて三角食べを推奨しており「(おかずとみそ汁も)つけてほしい」と冗談を交えて喜んだ。
自身も気分を上げて臨めていた。4月15日。ヒノン農業株式会社から完熟マスクメロンである「天使音(あまね)メロン」が東京Dに届いた。19年の契約更改で球団に「いいメロンを(食堂サロンに)入れてほしい」と“珍要求”していた主砲。それを見た同社が球団へ連絡した時から現在まで交流が続き、今回も差し入れしてくれた。大好物を頬張り、「甘かった」とニッコリ。自宅にもしっかり一玉持ち帰った。翌日16日DeNA戦(東京D)で今季初の2打席連続弾を放ち、直近6戦4発とメロンパワーで暴れている。
今季初のお立ち台では井上から「これからもたくさん打って」とおねだりされ、「次も援護できるように」と約束。大黒柱が勝利へ導くアーチを刻み続ける。(宮内 孝太)
強引にならずシンプルに打ちにいけている
◆清水隆行Point 岡本は強引にならず、シンプルに打つべき球を打ちにいけている。3回の本塁打は高めのナックルカーブを左翼に運んだ。球種への対応やボールの見極めが必要なフルカウントという状況だった。意識はセンター方向にあったと思う。だから緩く抜けた変化球にも対応できた。春季キャンプから、フリー打撃では力任せに飛ばすのではなく、1球1球丁寧に打っていた。例えば内寄りの球は、気持ちよく打つなら左翼へ大きく飛ばせるが、バットを内側から出してセンターに打ち返していた。取り組んでいたものが、シーズンでも形として出ている。(野球評論家・清水 隆行)