E-1選手権の招集は?5大リーグ以外で活躍する日本代表候補4選【2025】
2025年5月1日(木)18時0分 FOOTBALL TRIBE

2026年に開催されるFIFAワールドカップ(W杯)へ8大会連続8度目の出場を決めた日本代表。6月にアジア最終予選の残り2試合が予定されているが、その約一か月後に控えているEAFF E-1選手権にも注目が集まっている。
日本が過去に2度優勝を成し遂げているこの大会は、これまで主に国内組のアピールの場としてJリーグで活躍する選手たちが数多く出場してきた。しかし、日本代表を率いる森保一監督は今大会に向け国内組メインとしながらも一部海外組の招集も視野に入れていることを示唆している。
たしかに昨今の代表メンバーは、海外組がメインとなりながらもその内訳をみるとイングランドやドイツ、フランスといったいわゆる5大リーグで活躍する選手が中心となり、その他リーグの選手は招集から漏れることも少なくなかった。ゆえに国内組に加えこれまでA代表とあまり縁のなかった海外組の招集が叶えば、W杯本大会に向けてさらなる強化あるいは戦力発掘の機会になり得ると言えよう。ここでは、E-1選手権での招集が期待される5大リーグ以外のクラブで活躍中の選手たちを4名紹介していく。

鈴木唯人(ブレンビーIF/デンマーク)
2023シーズン途中に当時J2の清水エスパルスからデンマークに渡ったMF鈴木唯人。同年7月まで所属していたフランスのストラスブールでは出場機会を満足に得られず、一度目の海外挑戦は成功とは言い難いものとなった。しかし、ブレンビーIFへの加入は自身の価値を高めるに十分な成果を得られるものとなっている。
加入初年度の昨季はリーグ戦26試合出場で9ゴールをマークし主力として躍動。さらに今季、ここまで28試合に出場して10ゴールをマークするなど、すでに前年を超える活躍を見せている。
2022年に20歳でA代表に初選出されており、昨年6月のミャンマー戦でデビューも済ませている鈴木だが、以降は代表での出番は得られていない。A代表の前線にはMF三苫薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)やMF久保建英(レアル・ソシエダ)というように、特に5大リーグで活躍する選手が多く、比較対象は確かに強大だ。それでも、欧州クラブで着実に数字を伸ばしている23歳にぜひともチャンスを与えてほしいものだ。

藤本寛也(ジル・ビセンテ/ポルトガル)
ポルトガルリーグのクラブからA代表で活躍する選手と言えば、現在首位を走るスポルティングCP所属のMF守田英正が思い浮かぶ。しかし、同国リーグで活躍する日本人選手は他にもいる。
ジル・ビセンテ所属のMF藤本寛也は、2020年の夏に当時J2の東京ヴェルディより同クラブへ移籍。初年度から27試合に出場しゴールもマークしている。ポルトガルで5年目を迎えた今季は、現時点でリーグ戦30試合に出場し5ゴール5アシストと多くの得点に絡んでいる。
しかし、過去A代表での出場はおろか招集すらない藤本。もちろん、それだけ現在のA代表における中盤の攻撃的ポジション層が厚いことが窺い知れるわけだが、欧州における経験と実績から一度は試してほしい選手である。

松木玖生(ギョズテペSK/トルコ)
昨夏イングランドのサウサンプトンへと完全移籍し、現在はトルコのギョズテペSKへと期限付き移籍で武者修行中のMF松木玖生。2022シーズンに高卒でFC東京へと加入し、開幕戦から先発でデビューを果たした大物ルーキーも21歳となり、そろそろA代表デビューがあってもいい頃合いだろう。
ギョズテペではここまでリーグ戦26試合出場2ゴール4アシスト。途中出場が多い中で見事な働きぶりを見せている。さらにトルコ国内のカップ戦では6試合で4ゴール1アシストと大車輪の活躍で4強入りの立役者となっている。
昨年行われたパリ五輪への出場は叶わなかったが、海外の活躍により自信はより深まっていることだろう。A代表のボランチでは、MF遠藤航(リバプール)やMF守田英正といった百戦錬磨の選手たちが主力を務めているだけに割って入るのは容易ではない。まず国内組が主体となるE-1選手権で成長ぶりと現在の実力を見てみたいものだ。

森下龍矢(レギア・ワルシャワ/ポーランド)
2023年6月に行われたキリンチャレンジカップ2023のエルサルバドル戦で代表デビューを飾り、同年末にポーランドのレギア・ワルシャワへと期限付き移籍を果たしたDF森下龍矢。翌年元日に行われたタイ戦でも出場したが、以降はA代表のピッチから遠ざかっている。
しかし、代表での活躍はなくとも所属クラブでは確かな実績を挙げている。Jリーグではサイドバックやウイングバックでの起用がメインだったが今2024/25シーズンは前線での起用もあり、その結果得点に絡む場面も増加。カップ戦なども含めた公式戦すべて合わせるとゴール、アシストともに二桁を超え紛れもない攻撃の中心選手となっている。
これまで日本代表ではサイドバックとして出場してきた森下。現在3バックを採用する試合も多いA代表では出番が薄いようにも感じられるが、海外での起用法を見るに他の複数ポジションも高いレベルで期待に応えられることを証明している。様々なパターンを試せる選手として、今一度招集する価値は十分にあるのではないだろうか。