IL入り今永昇太の診断結果は軽傷で首脳陣楽観視も、求められる慎重な調整
2025年5月7日(水)5時37分 ココカラネクスト

今永の一日でも早い復帰が待たれる(C)Getty Images
最悪の事態は免れたということか。カブスは現地5月5日(日本時間6日)、今永昇太を左太もも裏の張りのため、15日間の負傷者リスト(IL)に入れたと発表した。同日のジャイアンツ戦に9−2勝利後の会見。クレイグ・カウンセル監督は想定以上に「軽傷」であったことを強調した。
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「軽傷だった。今後も彼を100%の状態に戻すため注意を払わなければならないが、全体的にはとてもいい知らせだ」
先発した4日のブルワーズ戦の6回、一塁へベースカバーに走った際に故障を発生した。患部を手で押さえ、自ら歩いてベンチに退いていた。5日にMRI検査を受け、その画像を確認した指揮官は、安堵の表情を浮かべていた。今永がIL入りし、代わって救援右腕のギャビン・ホロウェルが傘下3Aから招集された。
とはいえ復帰には「2週間以上はかかるだろう」との見通しも付け加えた。今永はこれまで、左肩の不安を訴えることが多く、2020年10月には左肩のクリーニング手術も受けた。一方で下半身の故障とは無縁で、左太もも裏を痛めたのは初めて。焦って復帰時期を早めれば癖になりやすい厄介な箇所でもあり、慎重な調整が求められる。
ジェド・ホイヤー球団社長兼編成本部長も試合前に取材に応じ、同様の考えを述べた。
「この種のケガで一番大事なのは、シーズンの残りの期間、健康を取り戻すことだけではない。ただ戻るのではなく、以前のフォームを維持すること。それには時間がかかるかもしれない」
メジャー1年目だった昨季はチームトップの15勝を挙げ、リーグ2位の防御率2.91とフル回転した。今季もここまで8試合で3勝2敗、防御率2.82と安定。ナ・リーグ中地区で首位を走るチームの原動力となっていた。チームではエース格のジャスティン・スティールが左肘のトミー・ジョン手術のために既に今季絶望に。さらなる主軸の離脱は手痛いには違いない。ただそれだけに、万全の状態に仕上げて今永には帰ってもらい、残るシーズンでフル回転してもらう必要がある。
幸いチームにはメジャー110先発の実績があるベテラン右腕クリス・フレクセンや、3Aアイトワのトッププロスペクトであるケイド・ホートンら、代わりの先発の選択肢もある。
復帰は早くても5月末か、あるいは6月以降にずれ込むかもしれない。それでも勝負の時となる中盤戦以降のマウンドを見据えて、チームも今永も、万全の調整を進めていく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]