欧州5大リーグ別、歴代日本人シーズン最多得点ランキング!久保&三笘は…

2023年5月13日(土)18時30分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

かつて、サッカー界で「ジャポネス」(ポルトガル語で日本人)とは、サッカーが下手な人を指す言葉として使われていた。しかし最近の日本人選手は一味違う。海外で活躍し、特に攻撃面でチームになくてはならない存在として扱われることが増えてきた。


そこでここでは、欧州5大リーグ(ラ・リーガ、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン、プレミアリーグ)別に、歴代日本人選手のシーズン最多得点トップ3を紹介していく。昨今活躍が目覚ましいMF久保建英(レアル・ソシエダ所属)やMF三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン所属)はどの位置につけるだろうか。




久保建英 写真:Getty Images

ラ・リーガ(スペイン)


これまでラ・リーガでは、乾貴士(2015-2021)、久保建英(2019-)、家長昭博(2011-2013)、中村俊輔(2009-2010)など、数々のタレントがプレーしてきた。歴代の日本人選手シーズン最多得点トップ3は以下の通り。



  • 1位:久保建英(8ゴール、2022/2023シーズン、レアル・ソシエダ)更新中

  • 2位:乾貴士(5ゴール、2017/2018シーズン、エイバル)

  • 3位:久保建英(4ゴール、2019/2020シーズン、マジョルカ)


3位は、マジョルカでプレーしたMF久保建英。2019/2020シーズンにチームは20チーム中19位と下位で苦しむ中、久保は4ゴールをあげ、チーム最多となる4アシストを記録した。


2位は、アジア国籍選手通算最多出場記録である166試合に出場し、16得点という日本人の通算最多得点記録保持者でもあるMF乾貴士。ラ・リーガで最も成功を収めた日本人とも言われている。2017/2018シーズンは12月の月間MVP候補に選出されるなどの活躍で、エイバルのリーグ1部9位というクラブ史上最高成績に貢献した。


1位は、現在レアル・ソシエダでプレーしている久保。乾以来日本人2人目となるラ・リーガ通算100試合とラ・リーガ通算2桁得点を達成。2022/23シーズン、チームは残り5節残した時点でUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位に位置しており、久保もまだまだこの記録を更新できる可能性を残している。




中田英寿 写真:Getty Images

セリエA(イタリア)


これまでセリエAでは、中田英寿(1998-2006)、中村俊輔(2002-2005)、本田圭佑(2014-2017)など、日本代表のスター選手がプレーしてきた。歴代の日本人選手シーズン最多得点トップ3は以下の通り。



  • 1位:中田英寿(10ゴール、1998/1999シーズン、ペルージャ)

  • 2位タイ:森本貴幸(7ゴール、2008/2009シーズン、カターニア)

  • 2位タイ:中村俊輔(7ゴール、2002/2003シーズン、レッジーナ)


2位タイの1人は、レッジーナでプレーしたMF中村俊輔。2002/2003シーズンは自身初の海外挑戦であり、チームはセリエBから昇格したシーズンということで難しさはあったものの、レギュラーを確保しプレースキッカーを務め、セリエA残留に貢献。極東から来た背番号10としての活躍は、イタリアメディアの『レッジーナ黄金期ベスト11』に選出されるほどだった。


もう1人の2位タイは、カターニアでプレーしたFW森本貴幸。Jリーグ史上最年少の15歳でJリーグデビューし、最年少得点記録をあげ、さらに史上最年少の16歳でJリーグ最優秀新人賞を獲得した和製ロナウドだ。海外初挑戦の場にセリアBから昇格したカターニアを選び、加入2シーズン目の2008/2009シーズンに最多得点を記録。特にパレルモとのダービーマッチで1ゴール2アシストを挙げた試合は、今でもサポーターの記憶に残されている。


1位は、ペルージャでプレーしたMF中田英寿。1998年フランスW杯での活躍でユベントスやアーセナルなどの強豪クラブへの移籍が報道される中、2位の2人同様、初の海外挑戦にセリエBから昇格を果たしたチームを選択。当時の中田人気はとてつもなく、ヨーロッパでも注目を浴びていた。デビュー戦の相手は、リーグ2連覇中のユベントス。強豪相手に2ゴールを決め実力を示した中田。この1998/1999シーズンに10ゴールを決め、チームのセリエA残留に貢献している。その活躍は、某イタリア紙がサプライズ・プレイヤーに選出するほどだった。




岡崎慎司 写真:Getty Images

ブンデスリーガ(ドイツ)


これまでブンデスリーガでは、岡崎慎司(2011-2015)、香川真司(2010-2012、2014-2019)、長谷部誠(2008-)、鎌田大地(2017-2023)など、日本代表の中心選手がプレーしてきた。歴代の日本人選手シーズン最多得点トップ3は以下の通り。



  • 1位:岡崎慎司(15ゴール、2013/2014シーズン、マインツ)

  • 2位:香川真司(13ゴール、2011/2012シーズン、ボルシア・ドルトムント)

  • 3位:岡崎慎司(12ゴール、2014/2015シーズン、マインツ)


3位は、マインツでプレーしたFW岡崎慎司。加入2年目の2014/15シーズン開幕戦でゴールを決め、ドイツ誌『キッカー』のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれると、その後もコンスタントに得点を重ねていき、2シーズン連続の2桁得点を記録した。最終節が終わってみれば、チーム内得点王でリーグ8位タイとなる12得点を決め、チームを牽引した。


2位は、ボルシア・ドルトムントでプレーしたMF香川真司。前シーズンはブンデスリーガの優勝に貢献したものの、2011/2012シーズン前半戦は怪我に苦しめられた。しかし香川はチャンピオンチームの中心人物として、リーグ2連覇に貢献するリーグ戦31試合出場13得点12アシストを記録。さらにDFBポカール決勝では1ゴール1アシストし、ドルトムントのクラブ史上初となる国内2冠達成に貢献した。情報誌では『ブンデスリーガ年間ベストイレブン』『欧州年間ベストイレブン』に名が挙がり、『香川は間違いなく過去20年のドルトムントにおける最高のプレイヤーの1人』と評したドイツ紙も。当時の日本人史上最高クラスだったのは間違いないだろう。


1位は、再び岡崎。マインツ加入初年2013/2014シーズンの記録となる。前シーズンにシュトゥットガルトでプレーし、リーグ戦1得点といい成績を残せなかった岡崎は、移籍後に大爆発。ポジションを左サイドから中央に移すと得点力が大幅にアップし、リーグ戦15ゴール1アシストを記録した。クラブと自身のキャリアハイ記録となり、さらにブンデスリーガにおける日本人選手の1シーズン歴代最多得点記録にもなっている。PKを除いたリーグ得点ランキングでは、マリオ・マンジュキッチ(当時バイエルン・ミュンヘン)とロベルト・レバンドフスキ(当時ドルトムント)に続く3位に。某オンラインメディアが『年間ベストイレブン』に選出するほどの活躍だった。


伊東純也 写真:Getty Images

リーグ・アン(フランス)


これまでリーグ・アンでは、松井大輔(2004-2012)、伊東純也(2022-)、川島永嗣(2016-)、オナイウ阿道(2021-)、南野拓実(2022-)など、さまざまな日本代表選手がプレーしてきた。歴代の日本人選手シーズン最多得点トップ3は以下の通り。



  • 1位タイ:伊東純也(5ゴール、2022/2023シーズン、スタッド・ランス)更新中

  • 1位タイ:松井大輔(5ゴール、2007/2008シーズン、ル・マン)

  • 3位:オナイウ阿道(2ゴール、2022/2023シーズン、トゥールーズ)更新中


3位は、トゥールーズでプレーしているFWオナイウ阿道。昨シーズンリーグ戦10ゴールを決め、クラブの1部昇格に貢献したオナイウは、今2022/2023シーズン自身初の1部リーグ挑戦になる。出場機会が限られ途中出場が多い中、これまで2ゴールを記録。またチームはクラブ史上初のメジャータイトルとなるフランス杯優勝を手にし、2023/24シーズンのヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得した。


1位タイの1人目は、ル・マンでプレーしたMF松井大輔。初の海外挑戦に選んだル・マンでは、2004年加入時に2部の中位にいたチームで中心人物としてプレーし、1年で1部昇格に貢献。2シーズン目はル・マンの選手として、さらに日本人としても初の月間MVPを受賞。3シーズン目は怪我に悩まされながらも奮闘し、4年目の2007/2008シーズンに最多得点を記録した。怪我での離脱なしに試合に関わり続け、チャンスメイカーとしてチームを牽引。海外クラブでの自身キャリアハイとなる5ゴールを記録した。


もう1人の1位タイは、今2022/23シーズン、スタッド・ランスでプレーしているFW伊東純也。2019年に海外に渡り、今シーズンが初の5大リーグ挑戦になる。昨2021/22シーズンにベルギー1部でアシスト王に輝いた伊東は、加入初年度からチームの定位置を獲得しフランスでも脅威の存在になっている。これまで5ゴールに加えてアシストも5つ記録。残り4節を残して単独1位に躍り出ることはできるか。




三笘薫 写真:Getty Images

プレミアリーグ(イングランド)


これまでプレミアリーグでは、稲本潤一(2001-2006)、岡崎慎司(2015-2019)、香川真司(2012-2014)、南野拓実(2020-2022)、冨安健洋(2021-)、三笘薫(2021-)など、数多くの日本代表選手がプレーしてきた。歴代の日本人選手シーズン最多得点トップ3は以下の通り。



  • 1位:三笘薫(7ゴール、2022/2023シーズン、ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)更新中

  • 2位タイ:岡崎慎司(6ゴール、2017/2018シーズン、レスター・シティ)

  • 2位タイ:香川真司(6ゴール、2012/2013シーズン、マンチェスター・ユナイテッド)


2位タイの1人目は、マンチェスター・ユナイテッドでプレーしたMF香川真司。前述のドルトムントでの活躍により多くのビッククラブが獲得に動く中、アレックス・ファーガソン監督が熱望しマンチェスター・ユナイテッドに移籍。怪我がありながらも1年目の2012/2013シーズンからリーグ戦20試合に出場し、アジア人初となるハットトリックを含む6ゴール4アシストを記録。チームも2シーズンぶりとなるプレミアリーグ優勝を果たした。


もう1人の2位タイは、レスター・シティでプレーしたMF岡崎慎司。前述のマインツでのキャリアハイの活躍により、2015年にレスターに移籍。加入シーズンに「奇跡」と称えられた見事な優勝を果たすが、岡崎がこの得点を記録したのはその2シーズン後、2017/2018シーズンだ。監督が変わった同シーズンの開幕戦で得点を決めると、調子そのままに前半戦で6ゴールを記録。しかし、その後は怪我に悩まされ出場機会が訪れないままシーズンを終えた。岡崎の献身的なプレースタイルは、今でもサポーターに愛され続けている。


1位は、今2022/23シーズンにブライトン・アンド・ホーブ・アルビオンでプレーしているMF三笘薫。2021年にブライトンに加入するも、1年目はベルギーでシーズンを送った。今シーズンがプレミアリーグ初挑戦となる三笘は、現地イングランドでも注目を集める活躍を見せている。ドリブルで注目を集める一方、20節終了時点『チャンスメイクランキング』でも5位にランクイン。今シーズン4つのアシストを記録し、チャンスメイカーとしての一面も見せている。本題であるゴール数は、5試合を残した時点で歴代日本人トップの7を記録。チームも初のCL出場を目指せる7位に位置している。

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