巨人坂本、ソフトバンク柳田、「88年」同級生が見た好調の理由

2023年5月21日(日)10時30分 ココカラネクスト

シーズン序盤は苦しんだ坂本も5月には復調してきた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 1988年組が元気だ。巨人の坂本勇人は4月終了時点で打率.186だったが、5月は打率3割近くまで復調している。ソフトバンクの柳田悠岐は打率.328とパ・リーグ の首位打者で、本塁打も首位と1本差の7本を記録。横浜の宮崎敏郎に至っては、打率.449、9本塁打でセ・リーグトップ。25打点も牧秀悟に次ぐ2位と好調を維持している。(5月20日現在)。

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 今年35歳となる1988年生まれのプロ野球選手、いわゆる「ハンカチ世代」は田中将大(楽天)、坂本勇人(巨人)、前田健太(ツインズ)、梶谷隆幸(巨人)、會澤翼(広島)といった高卒勢から、斎藤佑樹(元日ハム)、柳田悠岐(ソフトバンク)、秋山翔吾(広島)、大野雄大(中日)、澤村拓一(ロッテ)、宮崎敏郎(横浜)など、そうそうたる顔ぶれが今なお現役で活躍している。

 同じく1988年組で、岡山の関西高校からドラフト3位でヤクルトに入団し、2020年限りで現役を引退した上田剛史さんは、「やっぱり同年代の活躍は単純にすごいなって思いますし、彼らは何も恐れていないところが強さですね」と、活躍ぶりを称賛。その圧倒的な存在感をこう続ける。

「同年代はほぼ各チームの顔と言えるような選手ばかり。(坂本)勇人は同級生で1年目から二軍で会っているけど、入った時からこんなにも違うんだって感じでした。2年目からジャイアンツでレギュラーになって、相当プレッシャーも重圧もあると思うんですけど、その環境で10年以上も最前線にいるって本当にすごいです。ビビってしまうようなことも多少はあると思うんですけど、常に自信を持って、恐れることなくプレーしている。

 ギータ(柳田)もソフトバンクという、ちょっとでも結果が出なかったら入れ替えがあるような選手層が厚いチームでずっとレギュラーはって、スケールの大きな選手として入団しても、小さくなるっていうパターンも結構あるんですけど、彼は自分のスタイルを貫き通した結果、すごい選手になりました。今でも活躍している選手はそういうメンタルの強さ、自分を貫く力があります。そこが彼らのすごいところで、僕になかったものだなと改めて感じますね。今年35歳ですけど、経験やメンタルの強さがあるので、身体の状態さえ大丈夫なら活躍できると思っています」

 そんな同級生との繋がりは、周りにも好影響をもたらしている。昨シーズン遊撃手としてゴールデングラブ賞を獲得したヤクルトの長岡秀樹は、上田さんの紹介によりソフトバンク中村晃と自主トレを共にしたことが飛躍のきっかけとなった。

「長岡の担当スカウトである丸山泰嗣さんは現役時代に一緒にプレーしていた人で、その方から僕に青木さんの自主トレに長岡も参加できないかって相談があって。ただ、人数の問題もあるし、青木さんは同じチームでいつでも話せるから、逆に誰と自主トレやりたいのかって聞いたら、ソフトバンクの中村選手の名前が出てきて。僕は中村選手とは深い関係ではないけど、食事に行ったこともあるし、ソフトバンクには柳田とか現ロッテの福田(秀平)がいたので、同級生のつながりで頼みました。そしたらその自主トレがすごくハマったみたいで去年レギュラーを取ったので、そういった繋がりが役に立ったなら良かったなと思いますね」

 プロ野球界を長年牽引してきた88年組。坂本も柳田も昨シーズンは満足いく成績とは言えず、チームも優勝から遠ざかっているだけに、今シーズンにかける思いは強いひとしおだ。WBC出場を辞退して挑む覚悟のシーズン、捲土重来を期す最強世代に注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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