巨人ドラ1・石塚裕惺 公式戦デビューは代打で左飛 わずか6球の中に大器の片りん

2025年5月21日(水)5時30分 スポーツ報知

イースタン・楽天戦の9回無死、左飛に倒れた代打・石塚(カメラ・宮崎 亮太)

◆イースタン・リーグ 楽天2—1巨人(20日・森林どり泉)

 巨人のドラフト1位・石塚裕惺内野手(19)が20日、公式戦デビューを果たした。3月9日に負傷した左手有鉤(ゆうこう)骨骨折のリハビリを経て、イースタン・楽天戦(森林どり泉)で実戦復帰。NPB通算166勝の岸の前に代打で左飛に倒れたが、2か月半ぶりの実戦とは思えない打席でのアプローチを見せて、大器の片りんを示した。予期せぬけがで出遅れたが、「しっかりと自分を出してアピールできたら」と力強くリスタートを切った。

 公式戦初打席で初ヒットとはならなかったが、ドラフト1位・石塚の表情には充実感が漂っていた。3月9日に左手有鉤骨を骨折してから72日。バットを握ることすらできなかった期間を経て、イースタン・楽天戦(森林どり泉)に合流した。1点を追う9回先頭の代打で復帰し、通算166勝の岸に左飛に打ち取られたが、「初打席が岸さんという実績のある投手で、打席の中でいろいろな球種を見せてもらった。打ちたかったですが、とてもいい1打席になった」と振り返った。

 わずか6球だったが、大器の片りんは示した。「追い込まれるまで甘い球は1球もなかった」と、初球のスライダー、4球目の直球は外角ギリギリに投げ込まれてカウント2—2に。ここで5球目は先輩野手陣も苦しんだ低めのチェンジアップを冷静に見極め、フルカウントに持ち込んだ。最後は甘く入った直球に少し詰まらされ、「失投が来たときに逃さないように練習していけたら」と悔しがったが、2か月半のブランクを感じさせない打席でのアプローチを見せた。

 石塚本人も予想していなかった復帰戦となった。17日に3軍の全体練習に参加し、負傷後初の実戦形式のシート打撃を行ったばかり。当初は、この日行われた3軍のホンダ戦(G球場)で実戦復帰予定だったが、2軍の二遊間が手薄な状況にあることなどから18日の3軍練習後に仙台遠征帯同が決定。最初は「びっくりしました」と言うが、「2軍やその上でやれる準備はしてきたつもりだったので」と、大物ルーキーらしく堂々と復帰戦のグラウンドに立った。

 2軍首脳陣からは「結果を恐れずに」と助言されているが、「その中でも結果を出していかなきゃいけない競争の世界。しっかりと自分を出してアピールできたら」。出遅れた分を取り戻すべく、結果を積み重ねる。(小島 和之)

 ◆石塚のリハビリ経過

 ▽3月9日 2軍の阪神戦(Gタウン)に「8番・遊撃」で先発出場。第3打席で外角直球をファウルした際に左手有鉤骨を骨折

 ▽同13日 都内の病院で「左手有鉤骨鉤骨切除術」を受け、球団は試合復帰まで2〜3か月の見込みと発表

 ▽4月1日 G球場で術後初めてグラブをつけて捕球練習を行う

 ▽5月3日 G球場で負傷後初めて屋外でのロングティーを行う。力強く50スイング。「けっこう強く振れた。もう少しかな、というところはあるけど、進歩はしているのかな」

 ▽同17日 G球場で負傷後初のシート打撃。育成2年目左腕・千葉と3打席対戦し、安打性の当たりも。「そんなに違和感なくできた」

スポーツ報知

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