24歳蝉川泰果 2差2位発進 日本タイトル最年少3冠射程に
2025年5月23日(金)4時24分 スポーツニッポン
◇男子ゴルフツアー 日本プロ選手権第1日(2025年5月22日 岐阜県 三甲GC谷汲C=7337ヤード、パー72)
ツアー4勝の蝉川泰果(24=アース製薬)が7バーディー、1ボギーの66で回り、首位と2打差の2位と好発進した。アマ時代の22年日本オープン、23年には日本シリーズJTカップを制しており、今大会に勝てば史上14人目の日本タイトル3冠で、24歳134日での達成は尾崎将司の27歳248日を更新する史上最年少記録となる。前回大会覇者の杉浦悠太(23=フリー)が64で単独首位に立った。
蝉川は序盤から飛ばした。インから出て10番で3・5メートルを沈めると、11番では1メートルにぴたりとつけて連続バーディー発進。その後も2度の連続バーディーを奪うなど66の好スコアを叩き出し「手応えがある中でこの試合に来られた。それがスコアに直結したかな」と満足そうに話した。
今年2月、米下部ツアーの大会を負傷のため途中棄権。3月に肋骨の疲労骨折が判明した。5月上旬の中日クラウンズで復帰したが、痛みの影響で60位に低迷。翌週のアジアツアーは予選落ちした。
前週は電気治療や初動負荷トレーニングで負傷の回復を優先。スイング改造にも着手した。好調時よりトップが低くショットが右に曲がる原因になっていた。高いトップが特徴的な米ツアー屈指の飛ばし屋ミンウ・リー(オーストラリア)を参考に修正した。「めちゃくちゃ飛ぶし、ああいう選手がいいなと思っている。やってみたらうまくはまった」。パターをピン型からマレット型に変更したことも奏功し、合計24パット。戦略性の高いコースを攻略した。
22年日本オープンでアマ優勝を成し遂げ、23年日本シリーズで日本タイトル2冠。今大会で勝てば史上最年少の3冠達成となる。日本プロは過去2年連続2位と涙をのんでおり、その雪辱を目指す。
「去年勝てなくて悔しかったし、結婚してからいいところを見せられていないので、自分が納得するゴルフを見せたい」。昨年11月に結婚して以来、献身的に支える妻のタレント久保葵(27)のためにも1年5カ月ぶりのツアー5勝目をつかむ。