後を引く角田裕毅の大クラッシュ…「エンジン部品の交換」で背負った降格ペナルティのリスクを英メディアが指摘「期待は実を結ぶ前に潰えてしまうかも」

2025年5月24日(土)5時40分 ココカラネクスト

予選が鍵を握るモナコGPでは、なんとかひと桁グリッドを獲得したいところだ(C)Getty Images

 F1キャリア5年目の角田裕毅は春先よりレッドブルのシートに座り、トップチームのドライバーとして第8戦モナコGPを迎える。レーシングブルズからレッドブルへ緊急昇格を果たした日本GP以降、過酷な戦いが続く中、伝統のモナコでも試練と向き合うことになりそうだ。

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 欧州ラウンド初戦となった、前回のエミリアロマーニャGPでは予選で大クラッシュを喫し、決勝でのピットレーンスタートという逆境から10位入賞を果たすも、3日間通してのパフォーマンスに対する評価は分かれた。また、レッドブル移籍から消化した5レースを振り返っても、表彰台には届いておらず、上位争いにも加われていない。

 すでに角田の実力を測る上で、成績不振からレッドブルを去った前任者のリアム・ローソンではなく、チームメイトのマックス・フェルスタッペンが比較対象となっていることからも、予選、決勝でさらなる結果が求められる。

 そして海外サイトでも、これまでの結果を踏まえ、より高いハードルが日本人ドライバーに課せられている。

 米メディア『Motorsport.com』では、前回の予選でのアクシデントや、期待されながらもノーポイントに終わった日本GP、スタート直後に他者との接触でレースを終えたサウジアラビアGP等の内容に言及しながら、「ユウキ・ツノダがイモラで見せたピットレーンからの追い上げ(10位フィニッシュ)は見事だったが、彼がレッドブルのシートに相応しいことを証明したいなら、クリーンなレースウィークエンドが必要だ」と主張する。

 さらに、コース幅が狭く追い越し困難なモナコも厳しいレースとなるものと予想しながら、同メディアは「RB21というマシンへの慣れや自信だけが課題ではない。イモラでのクラッシュのような出来事は、ツノダのシーズン中のパーツ使用枠にも影響を及ぼす」と指摘。

 前回の予選後、決勝までに行われたマシン修復について、「新しいサバイバルセルやフロアといった部品が必要となり、内燃エンジン(ICE)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスといった多くのエンジン部品の交換も必要となった」などと説明する。

 続けて同メディアは、「こうしたパーツの使用はシーズン中に制限されており、ツノダが後にグリッド降格ペナルティを受ける可能性もある」と訴え、加えて、「もしそのタイミングが、彼がチームに慣れ始めた頃と重なれば、レッドブルが彼にかけた期待は、実を結ぶ前に潰えてしまうかもしれない」などと今後を見通している。

 現時点の角田は、イモラでのクラッシュをはじめ、過去5レースでの安定感を欠く内容など、ネガティブな要素ばかりがフォーカスされる状況にある。事態を好転させるため、厳しい環境の中でもモナコでは浮上の兆しとなる走りをみせなければならない。ここからは今まで以上に、一つ一つのレースが正念場となることも間違いないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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