メッシのバルセロナ退団時の詳細が明らかになる

2024年12月27日(金)13時0分 FOOTBALL TRIBE

FWリオネル・メッシ(写真当時バルセロナ)写真:Getty Images

 FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)は2021年8月5日、当時バルセロナと新契約を結ぶために市内に到着した。しかし、クラブ側から契約を結べないと告げられ、3日後には退団記者会見を実施し、涙ながらにユース時代から在籍したバルセロナを去ることとなった。


 この衝撃の退団劇の背景には、複雑な経済問題と内部対立があったことを、12月26日にスペイン紙『スポルト』が報じている。


 当時バルセロナのジョアン・ラポルタ会長は、ラ・リーガが提案する「CVC契約」を利用してメッシとの契約資金を確保する計画を立てていた。ラ・リーガが全体のテレビ放映権収入の約10%を今後50年間にわたりCVCキャピタル・パートナーズに提供し、その見返りとして21億ユーロ( 約3,395億円)を調達するというものだった。  


 しかし、この契約の詳細を事前に知らされていなかったレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が反発。同会長の指示で、レアルの幹部がバルセロナのCEOフェラン・レベルター氏に契約内容を伝えたことで、バルセロナ内部で混乱が生じたという。


 レベルター氏は、この契約についてラポルタ会長の保証人であるホセ・エリアス氏に報告。エリアス氏は、クラブ運営を支えるために提供していた約4,000万ユーロ(約64億5,116万円)の銀行保証に影響を及ぼす可能性がある契約内容を事前に知らされていなかったことに激怒。ラポルタ会長に対し、もし契約を進めれば保証を撤回すると通告した。この結果、同会長はCVC契約を断念せざるを得なくなり、メッシとの新契約に必要な資金調達の道を絶たれた。


 メッシの父で代理人のホルヘ・メッシ氏は、どんな条件でもメッシをクラブに残す意向をラポルタ会長に伝えたが、クラブの財政状況がそれを許さなかった。同会長は結果的にメッシとの契約継続を断念。メッシ一家は、この退団が財政問題だけではなく、ラポルタ会長の判断にも問題があったと現在も感じているとのことだ。

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