【高校受験2018】京都府公立高入試<西京高校エンタープライジング科>講評…国語は記述力が必要
2018年2月17日(土)0時16分 リセマム
◆西京高等学校 エンタープライジング科 講評(京進 提供)
・検査1(英語の分野の検査)
大問1 長文読解(会話文・説明文) 〔やや難〕
大問2 長文読解(説明文) 〔やや難〕
リスニングテスト ディクテーション、説明文の聞き取り問題、会話と資料からの聞き取り問題 〔標準〕
大問2題構成。大問1は会話文と説明文の英文読解で、会話文が短くなり、より説明文に焦点を当てた出題形式となった。また、自由英作文の語数が30語から20語へと減少し、受験生にとっては取り組みやすくなったと言えるだろう。大問2は説明文。書かれている事実を正確に把握し、確実に解答できたかどうかが合否の鍵となったと思われる。リスニングでは、毎年出題されているディクテーション問題が20問から5問に減少したのが目立った変更である。
・検査2(国語の分野の検査)
大問一 論説文 『哲学のヒント』藤田正勝 〔やや難〕
大問二 古文 『十訓抄』 〔標準〕
現代文、古文の大問二題構成。設問の形式に大きな変化はなかった。現代文は「言葉とは何か」についての文章で、入試でよく取り扱われる素材文である。小問数に大きな変化はなかったが、記述量が増加した。読み取った内容を整理して表現する力が求められている。古文の文章はやや短くなった。助詞の意味内容の違いについて説明された内容を読み取る記述問題は、正確な文法知識に乗っ取った記述力が必要とされている。
・検査3(社会の分野の検査)
大問1 アメリカの経済 〔やや難〕
大問2 歴史総合 〔標準〕
大問2題で構成されているのは例年通りである。記述問題が、60字以内と90字以内の2問出題された。指定語句もあり、解答に必要な内容を書けば字数が埋められることから、取り組みやすくなったといえる。反面、戦後の日本と世界の地理・歴史の問題では、グラフを読みとる力が必要であり、難度が高めだった記号選択問題も選択肢の細かな内容が誤りとされているものが散見され、正答を見落としやすくなっている。1つの用語に関わるさまざまな知識を得ることで正答率を上げていきたい。
・検査4(数学の分野の検査)
大問1 小問集合 〔やや易〕
大問2 関数 〔標準〕
大問3 平面図形(記述) 〔標準〕
大問4 空間図形 〔やや難〕
大問5 文字式(証明)、確率 〔標準〕
大問6 平面図形 〔やや易〕
全体的に標準的な問題が増え、問題演習をしっかりしている受験生は解答できたと思われる。記述問題(証明を含む)が昨年度より1題増えて3題になった。普段から問題の解き方を、文章や式を使って説明する練習をしておきたい。大問1、5、6は確実に得点したいところだ。大問3は条件に合った図がかけること、大問4は必要な平面の図を取り出してイメージできることが正答へのポイントになる。
・検査5(理科の分野の検査)
1A 物理 小問集合(光、音、圧力・浮力、エネルギー) 〔やや難〕
1B 物理 電流回路 〔標準〕
2A 地学 雲の発生 〔標準〕
2B 化学 酸化還元 〔標準〕
3A 生物 顕微鏡 〔標準〕
3B 生物 光合成 〔やや難〕
毎年必ず全分野から出題されるというわけではないが、本年は各分野から出題された問題構成だった。どの分野でも計算を必要とする出題が含まれ、与えられる数値の意味を理解できていないと得点には結びつかないだろう。字数制限のある記述問題も例年通り出題されている。大問1Aは、例年物理分野の小問集合で、幅広い内容の出題になっている。物理の苦手単元は作らないように学習しなければならない。
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このレポートは2018年2月16日(金)に、速報として京進により作成されたもの。
協力:京進