小林弘幸「うつ病の人は脳内のセロトニンの分泌量が少ない」。自律神経やホルモンの分泌、体調のリズムをよくするためには〈太陽の光〉を…
2025年4月3日(木)6時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
「朝起きたばかりなのに疲れている」「会社や学校に行くのが憂鬱」といった体調不良に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。自律神経の名医・順天堂大学医学部の小林弘幸教授いわく、「自律神経を整えれば、自然に体調はよくなっていく」そうで——。そこで、小林教授の著書『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』から一部引用・再編集し、〈おうちでできる、自律神経を整える健康法〉を当連載にてお届けします。今回のテーマは「太陽の光を部屋に入れる」です。
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太陽の光を部屋に入れる
太陽の光でリセット
人の体は、体温やホルモン分泌などが1日の中でリズミカルに変化します。
このリズムを作り出す人体のメカニズムを「体内時計」と呼び、やはり自律神経とも関係します。
実は、体内時計の周期は1日よりも少し長い25時間で、人の体は太陽の光を感じることでリセットして、1時間のズレを解消します。
あなたも朝起きたら、太陽の光をたっぷりと部屋に入れましょう。
それだけで体内時計のリセットが促され、心身のリズムが整います。
幸福物質を増やす
人の精神面に大きな影響を与える神経伝達物質があります。「セロトニン」と呼ばれるものです。この「幸福物質・快感物質」ともいわれる物質は、約95%が腸壁で作られ、残りの数%は脳内で作られます。
余談ですが、うつ病の人はこのセロトニンの分泌量が脳内で少ないことがわかっています。
『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』(著:小林弘幸/興陽館)
朝、太陽の光をしっかり感じれば、自律神経やホルモンの分泌などさまざまな体調のリズムがよくなります。腸内環境もよくなって、1日の始まりから幸福感をもたらすセロトニンの分泌を増やせます。
すると、夜には睡眠ホルモンである「メラトニン」も多く分泌されるようになり、あなたにも良質の睡眠がもたらされ、気持ちのいい朝が迎えられるようになります。
※本稿は、『毎日の体調がよくなる本 − ちょっとしたことだけど効果的な方法50』(興陽館)の一部を再編集したものです。
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