挑戦者の生活を一変させる井上尚弥 1億超え報酬の絶大なる“モンスター効果”をカルデナス陣営が告白「何もないところから…」

世界的な注目を集める井上との一戦は、挑戦者との生活も一変させる。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
世界最強と評される絶対王者との一戦は、人生を一変させる。ボクシングのWBAスーパーバンタム級1位ラモン・カルデナス(米国)は、現地時間5月4日に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、世界同級4団体統一王者である井上尚弥(大橋)と対峙する。
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急転直下で舞い込んだ一戦だった。当初はWBC世界同級1位のアラン・ピカソ(メキシコ)と対戦予定だった井上だが、合意目前で陣営が挑戦を辞退。そうした中で、WBAで着実に力をつけてきていたカルデナスに白羽の矢が立った。
今タイトルマッチでのファイトマネーは100万ドル(約1億4500万円)以上とも報じられている。今までのキャリアで世界的なメガファイトをこなした経験がないカルデナスにとっても、願ってもないチャンスだったのは想像に難くない。実際、本人は心を弾ませる。米メディア『Boxing Scene』で「前回の試合後、マネジャーから電話がかかってきて『イノウエと戦わないか』と聞かれたんだ。こんな機会はめったにないから飛びつくしかなかった」と明かしている。
決して楽な人生を歩んできたわけではない。ボクサーを志してから生活費を稼ぐために、「Lyft、DoorDash、Uberの配車サービスを使っていた」と告白。そんな29歳の過酷な生活環境についてジョエル・ディアストレーナーも「無料で試合をしていた時もあった。あの頃、彼が試合に勝ってから欲しがったのは、ソーダとタコスだけだった。本当に何もないところからスタートしてきたんだ」と明かしている。
バイト生活との二足の草鞋を履きながら研鑽を積んできた。だからこそ、狙うのは歴史に残るアップセットだ。カルデナスは力強く語っている。
「僕らは世界に衝撃を与えたい。世界タイトルを争うのも一つのことだが、絶対王者を目指して戦うのも究極の目標だ。今の地位にいるのは、自分の勤勉さと自信の証明でもある。俺はここにたどり着けると確信していた」
華やかなラスベガスで、両雄はいかなる激動を繰り広げるのかは、大いに注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]