「不必要なミス」重鎮も嘆いた角田裕毅の痛恨クラッシュ “攻めすぎたレース”を英メディアが酷評「ローソンよりはマシだが…」
2025年4月19日(土)17時0分 ココカラネクスト

フロントウインドが大破し、運び出される角田のマシン。(C)Getty Images
高速市街地コースで、マシンを操舵しきれなかった。
現地時間4月18日に行われたF1第5戦のサウジアラビアGPのフリー走行2回目で、レッドブル昇格後3戦目となった角田裕毅は、痛恨のクラッシュ。赤旗が出る事態となった。
【動画】曲がり切れずにマシンが大破 危ない角田裕毅のクラッシュシーン
この日の状態そのものは万全だった。前日に「まだ(マシンの)半分も理解していない」と語っていた角田だったが、フリー走行1回目では、チームのエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンに0.003秒差と肉薄する1分29秒821で10番手に食い込む。さらに2回目のフリーでは、全体6番手の1分28秒963の好タイムを叩き出した。
ただ、レース終盤にアクシデントが起きる。ミディアムタイヤを使用してレースペースで走行をしていた角田だったが、残り9分を切ったところで迎えた最終コーナーで左フロントタイヤを壁にぶつけ、コントロールを失って右の壁に衝突。マシンはフロントウイングが大きく破損し、走行不可能となった。
無線でチームに「ごめん」と謝罪した角田。レース後には、英公共放送『BBC』などで「曲がりすぎて内壁にぶつかり、ダメージを負ってしまった。その後は、コントロールがまったくできなくなってしまった。チームには申し訳ない」と猛省した。
決勝を見込んでいたレース終盤に起きた“攻めすぎた”クラッシュは、海外メディアで辛辣な批判の的となっている。英衛星放送『Sky Sports』は「かなりずさんなミス」と糾弾。
「彼はきっと後悔する。あれは些細で、ある意味で不必要なミスだった。彼はそこまで力を入れていなかったし、あのようなミスをする必要はなかった。本当にやるべきじゃなかったと、自分を責めてしまうだろう」と断じた。
また、英紙『Daily Mail』は「レッドブルの日本人ドライバーは幸いにも無傷で済んだ」と角田の無事を慮った上で「特異なスプリントレースでポイント圏外に沈み続けたローソンよりはマシだが、角田はレッドブルでほとんど波を起こせていない。ジェッダでの週末は厳しいスタートとなった」と指摘。さらに英紙『The Daily Telegraph』も、角田のクラッシュを「些細なミスによる悲劇的なクラッシュ」と評した。
レッドブルのスポーツアドバイザーを務める、重鎮のヘルムート・マルコ氏も『Sky Sports』などで「ロングランでのクラッシュは確かに不運な部分もあるが、それでも彼と話をする必要がある」と角田に厳しい目を向けたクラッシュ。何よりも猛省する本人が、この経験をどう生かすかは興味深く見守りたい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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