巨人・井上 8回1失点で2勝目!球団の日本人左腕では12年・杉内以来の14奪三振
2025年4月23日(水)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人8—1中日(2025年4月22日 東京D)
最後は貫禄の5連続三振で締めた。巨人・井上は8回3安打1失点で自己最多となる毎回の14三振を奪って今季2勝目をつかんだ。8回を投げ終えると力強く「シャー」と絶叫。いつもは厳しい阿部監督もグータッチで出迎え、「完璧だった」と絶賛した。
試合を支配した。初回こそ2死一、三塁のピンチを迎えたが、ボスラーを148キロ直球で押し込み遊ゴロ。快投がさらに加速した。最速151キロの直球にカーブやスライダーの変化球もさえ、7回1死からは5連続三振を奪うなど、圧巻の奪三振ショーだった。
球団の日本人左腕では、12年5月30日の楽天戦でノーヒットノーランを達成した杉内(現投手チーフコーチ)以来の14奪三振。計31三振はリーグトップにも浮上し、「三振は自分の中でも取りたいものなので多く取れて良かった」と喜んだ。
負けられない理由もある。過去2度、奪三振のタイトルに輝き、2年連続で開幕投手も務めたエース戸郷が不調のため2軍調整中。初めて日の丸を背負った昨年11月の国際大会「プレミア12」では試合以外の時間も多く共にするなど頼れる先輩だ。「戸郷さんに今まで引っ張ってもらったんで少しでもカバーできたら」と強い思いも胸に上がったマウンドで今季最高の投球を演じ、「自分の中でも一歩、成長できたなと思います」と大きくうなずいた。
昨季は自己最多8勝で侍ジャパンにも選出された期待の6年目23歳。さらなる高みへ羽ばたこうとしている。(村井 樹)
≪13年ぶり4人目≫井上(巨)が自身初の2桁となる14奪三振。巨人でゲーム14奪三振以上は、18年4月17日DeNA戦の山口俊(14三振)以来。左腕では14年4月9日広島戦のセドン(15三振)以来だが、日本人の左腕に限ると杉内俊哉が12年5月30日の楽天戦で14奪三振のノーヒットノーランを達成して以来13年ぶり4人目。