「スズキは危険な打者になった」怪腕スキーンズの“宝刀”を粉砕! 鈴木誠也の1戦2HRに米衝撃「ボールが球場外にしか行かない」
2025年5月2日(金)11時0分 ココカラネクスト

スキーンズから確信弾を放った鈴木。(C)Getty Images
現球界屈指の怪腕を打ち崩した。
現地時間5月1日、カブスの鈴木誠也は、敵地で行われたパイレーツ戦に「3番・指名打者」で先発。5回に2戦ぶりとなる8号ソロ、7回に2打席連発となる9号2ランを放つ大活躍。4打数2安打(2本塁打)、3打点をマークしてチームの勝利(8-3)に貢献した。
【動画】来た確信弾! 鈴木誠也がスキーンズを粉砕した圧巻アーチ
球界屈指の投球スキルを持つポール・スキーンズを対峙したこの日、鈴木は研ぎ澄まされた集中力を発揮した。2度目の対戦となった1点を追っていた5回1死無塁の局面で迎えた第2打席に真ん中に甘く入った92.2マイル(約148.4キロ)の“宝刀”スプリンカーを左翼席へ運んだ。
さらに鈴木は7回2死一塁の第3打席にも圧巻のアーチを披露。相手3番手右腕のカイル・ニコラスが投じた4球目のスライダーを捉え、左翼席へ打球速度104.1マイル(約167.5キロ)、飛距離400フィート(約121.9メートル)の一発とした。
4月2日(同3日)の敵地・アスレチックス戦以来、今季2度目となる2打席連続弾。これで鈴木は、自身の今季成績を打率.295(リーグ15位)、本塁打9本(同2位)、打点28(同2位)、長打率.625(同2位)、OPS.990(同4位)としている。
メジャートップクラスのハイアベレージを叩き出し、怒涛の快進撃は陰りが見えない。そんな30歳の日本人スラッガーは、地元メディアの垂涎の的だ。シカゴに拠点を置く日刊紙『Chicago Sun Times』は「今日はたぶん彼自身もそんなに状態は良くなかったと思いますが、いいピッチャーはどんどん振っていかないと結果は出ないと思う」という鈴木本人のコメントを紹介した上で、スキーンズの決め球となっているスプリンカーを粉砕した打撃を次のように描写した。
「スズキはゾーンの高めに来たスキーンズのハイブリット変化球であるスプリンカーを左翼席の上段にまで運んだ。彼は『1試合で2本打ったことは奇跡』と言うが、今のスズキはラインドライブヒッターであり、ボールが球場の外にしか行かないようなハードコンタクトをする」
また、同じくシカゴの日刊紙『Chicago Tribune』も「スズキが調子を上げたら要注意だ」と鈴木を激賞。「カイル・タッカーが前後を打つことによって、彼はより危険な打者になった」と新加入のタッカーとの打順効果を紹介。その上で「今季のスズキはストライクゾーン内のボールに対してより積極的なアプローチをしていて、スキーンズからのホームランも、時に選択的すぎるアプローチを繰り返していた彼のこれまでの傾向から脱却する好機を掴んだ好例と言える」と鈴木の打撃スキルの進化を称えた。
広島時代から培ってきたパワーが、真価を発揮し始めている鈴木。その打棒は名門をけん引するものとなっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]