戸郷翔征「これから逆襲が始まります」と宣言 待ってくれたファンに「完封してる姿を見せたい」
2025年5月25日(日)18時34分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人5—2ヤクルト(2025年5月25日 東京D)
巨人の戸郷翔征投手(25)が25日のヤクルト戦(東京D)で今季7度目の先発登板。今季初の中4日登板で6回7安打2失点(自責1)と粘投し、昨年9月19日のDeNA戦(東京D)以来248日ぶりとなる待望の今季初勝利をマークした。
ベンチで迎えた勝利の瞬間は表情を変えなかった戸郷だが、隣にいた大勢とハイタッチをかわすとホッとしたように笑顔を見せ、大勢の肩を2度ポンポン。さらに大勢に頭も下げ、バッテリーを組んだ岸田ら野手たちも次々に肩を叩いてねぎらった。
勝利の儀式を終えてお立ち台に上がると、さすがに感無量の表情。上のほうに視線をやりながら「いやぁ〜…長かったですね」と第一声を口にした。
5回までに94球。勝利投手の権利を得た。それでも6回のマウンドに向かった。
「やっぱり中継ぎの方に今までずっと投げてもらっていたので。僕が1イニングでも長くやろうと思ってマウンドに上がりました」。これまでの6試合は4回以下での降板が3度。イニングも球数も多く投げられる戸郷にしては不本意な試合が続き、中継ぎ陣に負担をかけたという申し訳なさからの続投でもあった。
この日のお立ち台には20歳の浅野も上がっていた。2回に先制&決勝の2点適時打を放っただけではない。8回に大勢が2死から連打とストレートの四球で満塁のピンチを招いた場面。代打・内山の左中間へ飛んだ鋭い打球を前進してスライディングキャッチしたのが中堅を守っていた浅野だった。
浅野のプレーについて聞かれると「翔吾捕ってくれ!と思いながら見てましたし。スライディングしてキャッチした瞬間は、いやもう翔吾ありがとうと思って見てました」と笑みを浮かべ、隣の浅野にペコリ。エースである先輩に頭を下げられた浅野も恐縮しながらペコリで返す微笑ましい場面もあった。
そして、お立ち台の最後。戸郷はこれまで待ってくれたファンに伝えたかった思いを口にした。
「長かったですけど、これから逆襲が始まります。まだまだ、もっと、いい姿を、完封してる姿を見せたいと思いますので、これからもたくさんの熱いご声援よろしくお願いします!」
その目には輝きが戻っていた。