原巨人ワースト５連敗　借金ターンで気になる「２つの穴」

主砲・岡本和の打撃にもさらに期待がかかる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

　巨人は前半戦最終となる１７日のヤクルト戦（神宮）に猛烈な乱打戦をくり広げた末に１０−１１と敗れ、今季ワーストとなる５連敗、借金２で前半戦を終了した。

　最大の誤算は中８日で先発マウンドに上がった菅野智之だった。

【動画】３回に秋広が自身初の２試合連続弾を放った場面、最近はクリーンアップに定着している

　初回、ヤクルト先頭の並木秀尊に初球を捉えられ、中前打を許すと続く山崎晃大朗にも遊内野安打で無死一、二塁の形を作られる。さらに３番・サンタナには二塁打を浴び、３連打で先制を許すと、４番・村上宗隆に抜けたフォークを捉えられ、左中間への３ランを浴びるなど、これでもかとばかりに打ち込まれた。

　１死後、内山壮真に甘いスライダーを捉えられ２ランを浴びたところで原辰徳監督もたまらずベンチから出て、交代を告げた。３分の１、６失点、わずか１７球の降板は自己ワースト、前半戦最終を締めるべくマウンドを託された右腕が期待に応えられなかった。

　一方、打線は奮起した。秋広優人が３回にプロ入り初の２試合連続弾、ルーキー門脇誠も５回に２号ソロを放つなど、気を吐いた。

乱打戦となった試合で最後は１０回二死一、三塁から中継ぎ左腕の中川皓太が武岡龍世に左前適時打を浴びて力尽きた。序盤のビハインドをよく持ち直したともいえるが、勝ちきれなかった。

　一時は交流戦で貯金５まで積み上げたチームが借金２で勝負の後半戦に突入することになった。チームに陰を落としているのは守護神・大勢の不在。この日はイニングまたぎとなった、代役守護神の中川が打たれたが、安定した抑えを欠くことで、要所に影響が現れている。

　またここまで２０本塁打をマーク。チームをけん引してきた主砲・岡本和真も前半戦最終６試合は２２打数２安打の・０９１と打棒は湿りがちとなった。ヤクルト３連戦は犠飛、四球を選ぶなどチームバッティングは行いながらも夏場の打撃が昨年も課題となったため、今後も気になるポイントとなりそうだ。

　４位ターンとなったが、前半戦のチームでは若武者、秋広の独り立ち、門脇の堅守など明るい材料も多くあった。首位の阪神とは６・５ゲーム差とまだまだ巻返せる位置にはある。勝負の後半戦、百戦錬磨の原監督のタクトにも注目が集まる。　

[文/構成:ココカラネクスト編集部]