「頭でっかちになってる」原巨人、有力OBが指摘した「最弱投手陣」の問題点とは

2022年10月24日(月)16時7分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 今季、原辰徳監督率いる巨人はシーズン最終盤までクライマックスシリーズ出場を争うも4位に終わり、5年振りのBクラスに沈んだ。

 チーム成績を振り返ると、リーグ2位の163本塁打、さらに同3位となる548得点と打撃陣の奮闘がみられた一方で、投手陣の脆さが目立った。チーム防御率3・69、失点589はいずれもリーグ、そして12球団でもワースト。また、与四球もセ最多の414に上り、被本塁打数123もリーグで2番目に多い数字だ。

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 先発投手も戸郷翔征、菅野智之が2桁勝利を挙げた以外、ローテの3番手以降が定まらなかったこともあり、来季のV奪還のためには投手陣全体の大幅な立て直しが求められる。

 当然、今季のピッチングスタッフには巨人OBからも厳しいコメントが寄せられており、現役時代、巨人で最多勝など数々のタイトルを手にした上原浩治氏は自身のYouTubeチャンネル『上原浩治の雑談魂』の中で古巣への想いを語っている。

 9月30日に公開されている「【髙橋尚成コーチとガチ激論】トラックマンは必要なのか問題&進化しまくりの巨人育成現場【尚成がコーチになったのは納得いかへん!】」では、同じく巨人で活躍した髙橋尚成氏もゲストで出演し、上原氏とともに巨人投手陣について論じている。

 話題は高橋氏が今年8月、巨人の臨時コーチを務めた際のエピソードに及んでおり、その際にトラックマンによるデータ取得、プレー分析を行なっていたという練習や試合時の様子を伝えながら「今の巨人の練習は画期的。テクノロジーがすごいね」と感嘆の声を上げた。

 さらに「スコアラーが試合中にパソコンに数字を打ち込むのよ。それを見て選手たちは良いときと悪いときのプレーの違いを参考にする。ピッチャーの回転数とか」と振り返っている。

 これに対し、上原氏は「俺はそういう回転数とか一切気にしたことがない」とバッサリ。その上で「俺らの(現役の)時は『悪いときは悪いなりのピッチングをしろ』と言われた。悪いときに良いものを求めても悪いままでしょ。悪いなりのピッチングをしないと。そういう引き出しを持たなければダメ。今はそれが無いんだよ」と自身の経験との比較を述べた。

 また他にも「結局、あっち側(分析の技術など)が良すぎても自己満足になるだけ。良いものを求めるためには選手が満足しないとアカンよね」として、選手の練習や指導環境への懸念も漏らしている。

 加えて髙橋氏も「今の選手はSNSやYouTubeなどで情報量もすごく持っている。(それらの影響で)頭でっかちになっている選手もいるんじゃないかなと思う」とプロ野球現場の情報過多の現状を指摘した。

 髙橋氏はこの8月の臨時コーチでは3週間、主に2・3軍を担当し「俺たちの頃とはまるっきり変わっている。刺激的だった」とも語っている。
 ともに1年違いで巨人にドラフト1位入団を果たし、2000年代には主力として先発陣ローテーションを担い、2度の日本一にも貢献した。さらにメジャーでも活躍した2人のOBによる提言は、来季の巻き返しを目指す巨人投手陣にどれだけの影響を及ぼすだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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