巨人激震、岡本和真前半戦絶望の悲報 長期離脱の要因に球団レジェンドOBが見解 「首脳陣の責任」も指摘
2025年5月8日(木)5時20分 ココカラネクスト

主砲不在の中、阿部監督がいかに必勝オーダーを組んでいくかも注目となる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
開幕から好調に走っていた巨人が緊迫の事態を迎えている。
5月6日の阪神戦(東京ドーム)に「4番・一塁」として先発出場した主砲・岡本和真が、初回に中野拓夢との接触プレーで左ひじを痛めた。
【動画】6日の試合で左腕、井上が森下に5号2ランを許したシーン
初回無死一塁の場面で中野の三塁線への送りバントを処理したプロ初先発のドラフト2位ルーキー、浦田俊輔の送球がややファウルゾーン側にそれた。
必死に捕球してタッチにいった岡本と打者走者の中野が交錯する形となり、岡本の左手が持っていかれるような形となってしまった。
岡本は7日に登録抹消。当初は左肘の「筋損傷」とされていたが、再度診断を受け「左肘じん帯損傷」の重症とわかった。全治まで一般的には3か月ほどかかるとされ、前半戦は絶望、長期離脱が避けられない事態となった。
お互い全力プレーの中での何とも痛ましいアクシデントをめぐっては球界内からも考察の声があがっている。
巨人の監督も務めたレジェンドOBの堀内恒夫氏は自身のブログ「今日もどこかであくたろう」を7日に更新。
「岡本和真が長期離脱となった」とタイトルづけられた記事の中で、6日のアクシデントについて触れている。
同ブログ内ではまず先発左腕の井上温大について「力のないピッチングだった」とピシャリ。2回に好調な森下翔太に5号2ランを許すなど、3回8安打6失点で2敗目を喫した。同氏はこれまでも井上の力を認め、助言してきたとあって「いかに貯金が作れるピッチャーになるか」とさらなる高みを目指してほしいとした。
そして続いて、「巨人に一大事が起きた」として、プレー時の岡本の状況を説明。
岡本が捕球時に伸ばしたグラブを持つ左腕が変な曲がりかたをした瞬間に「ダメだ」と感じたという。原因には浦田の送球ミスを指摘。「交錯するところにボールは投げない」「これが内野手の基本だからだ」と続けた。
このプレーに対し、危険性を岡本も「感覚でわかったかもしれないが」「捕ってやることに必死で無理をしたのかもしれない」と主砲を気遣った。
その上でオーダーを組んだ首脳陣に対しては厳しい目を向けた。
「でも、最終的には浦田をサードで起用した首脳陣の責任 そうなるだろうね。」とコメント。
理由として、この試合が浦田のプロ初スタメンだったことを受けて「新人選手を使うということは何かしらのミスが起きると想定するもんでね」「しかも浦田の本職はショートなんでしょ。より(ミスの)確率は高くなるよね」と万全の準備、想定をしていたかと首脳陣の判断に疑問を呈した。
その上で岡本の存在に関しては代役4番に誰がいいかと質問されたとした上で「岡本の代わりはいないんですよ」と昨年も全143試合で不動の4番を務めた主砲の代わりはいないとしながら、「全員でカバーする」ことが大事とした。
最後は浦田に対しても「反省は1度きり。それ以上は自分を傷つけるだけ」として、「君もチームの力になるように。」と背中を押すことも忘れなかった。
岡本が抹消となった7日の試合は昇格即、「7番・三塁」でスタメン起用されたベテランの坂本勇人が勝ち越しの適時二塁打をマーク。6−4と阪神を下し、今季東京ドームにおいて阪神戦初勝利を飾った。
お立ち台では「和真の代わりにはなれないですけど、戻ってくるまでみんなで頑張ります」と言葉に力を込めた背番号6。苦しい戦いが続くのはわかっている。それでもけん引してきた主砲が再び戻ってくる日まで、チーム一丸となって必死に戦っていくのみだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]