青学大、駒大など出場の関東学生ハーフマラソンで運営がコースミス 記録は参考扱い…優勝は駒大の帰山侑大

2025年5月11日(日)8時44分 スポーツ報知

競技場から周回コースへ向かう選手たち(カメラ・手島莉子)

◆陸上 関東学生対校選手権最終日(11日、相模原ギオンスタジアム)

 男子2部ハーフマラソンは定刻の午前8時にスタートしたが、大会運営が序盤のトラックの周回数を誤るミスが発生した。スタート直後、本来はトラック(400メートル)を4周してロードに出るはずが、大会運営が3周で選手を出してしまったため、距離が400メートル短くなった。順位は認められるが、記録は参考扱いになる。

 レースは、駒大の帰山侑大(4年)が1時間1分42秒(記録は参考)で優勝。2位は野沢悠真(4年)、3位は山口翔輝(2年)の創価大勢が健闘した。4位は駒大の山川拓馬(4年)、5位は国学院大の高山豪起(3年)、6位は青学大の塩出翔太(4年)だった。

 先頭集団が5キロの掲示板を通過した時、タイムは13分50秒。各校の監督たちは「おかしい。速すぎる。トラック1周間違えているのでは?」と、ざわつき始めた。その後、大会運営側が周回ミスを確認した。2年前、同コースで行われた大会のコース図には「競技場内4周」と明記されているが、今年のプログラムには「競技場約3周」と表記されている。ゴールした選手たちは「最初の5キロのタイムが速すぎると思った」と異口同音に話した。

 午前9時15分にスタートする男子1部のハーフマラソンは本来の正しいコースで行われた。同レースが終了後に、主催者の関東学生陸上競技連盟(関東学連)が取材対応。事態は5キロの通過があまりにも速かったことで、発覚。「レースは途中では止められませんので、そのまま継続して、記録は参考記録扱いになります。ただ競技としては成立していますので、対抗得点はこのまま残ります」と説明した。

 同会場では競技場を3周してからロード出るコースもあるため、混同した可能性もある。「コース図についてホームページには(正しく)4周と書いてありますが、プログラムには(誤って)3周と記載しています。どこかで入れ違った。資料が間違っていましたので、本部の確認ミスです。現場に責任はありません」と関東学連は説明した。

 午前9時30分頃に、出場した2部の各大学の監督に謝罪した上、経緯を説明した。「いろいろなご指摘はございましたが、今後はしっかりとやっていただきたい、ということでご理解いただきました」と陳謝した。今年の箱根駅伝予選会から、標準記録にハーフマラソンのタイムも追加された。そのため「今後、救済も検討していきます」と説明した。

 関東学連が主催する関東学生対校(通称、関東インカレ)は1919年に第1回大会が行われ、今年が第104回。1920年に始まり、今年1月に第101回大会が行われた同連盟主催の箱根駅伝より歴史は長い。例年5月に開催され、各種目1位8点、2位7点…8位1点が与えられ、対校戦で総得点を競う。男子は16校の1部、それ以外の2部、大学院生の3部に分けられる。1部の15、16位と2部の1、2位が翌年に入れ替わる。女子はすべての大学が1部、大学院生が2部で入れ替えはない。

 関東の学生長距離ランナーにとって、箱根駅伝と並ぶ上半期のビッグイベント。男子の1部と2部は短距離、フィールド種目を含めた総合力で決まるため、今年1月の箱根駅伝で連覇した青学大、同2位の駒大、同3位の国学院大など駅伝をメインに強化している大学は2部。そのため、長距離種目においては1部と2部は実力差はない。

スポーツ報知

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