重岡銀次朗が緊急開頭手術 ライセンス自動失効で現役復帰は...JBC安河内氏「無理です」

2025年5月28日(水)4時55分 スポーツニッポン

 プロボクシング前IBF世界ミニマム級王者の重岡銀次朗(25=ワタナベ)が急性右硬膜下血腫により大阪市内の病院で緊急開頭手術を受けたと、日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内剛本部事務局長が27日、明かした。現在は麻酔で眠った状態で集中治療室(ICU)で経過観察中という。

 重岡銀は24日、インテックス大阪で行われたIBF世界ミニマム級タイトルマッチで王者ペドロ・タドゥラン(28=フィリピン)に12回判定負け。昨年7月に9回TKOで敗れた相手へのリベンジに失敗した。意識がもうろうとした試合後は前WBC世界同級王者の兄・優大の呼びかけにも反応せず、リングから担架で運ばれ救急搬送。当日に緊急手術を受けた。

 JBCルールでは、頭蓋内出血と診断された場合、当該選手のライセンスは自動的に失効する。軽度の場合は、一度引退した元WBO世界ミニマム級王者の山中竜也のように復帰が認められた例もあるが、JBCの安河内氏は「開頭手術をしているため(現役復帰は)無理です」と断言。今後、1週間状況を見守るとし「今は状況が見えない。情報が入り次第、随時お伝えしたい」と話した。

 ▽急性硬膜下血腫 主に頭に受けた強い衝撃で脳の血管が傷ついて出血し、脳を覆っている硬膜と脳の間に血だまりができた状態。脳が損傷し、血腫が脳を圧迫するため意識障害、半身まひなどの症状を伴うことが多い。脳の血管がもろくなった高齢者に多く、転倒、交通事故、格闘系スポーツなどが契機になる。血腫が大きい場合は開頭手術、小さく症状が軽度の場合はカテーテルを挿入して血腫を取り除くこともある。

 ◇重岡 銀次朗(しげおか・ぎんじろう)1999年(平11)10月18日生まれ、熊本市出身の25歳。ジュニア時代はU15全国大会V5など約40戦全勝。アマ時代は高校5冠など57戦56勝で、1敗は兄・優大との兄弟対決を避けるための棄権。18年9月プロデビュー。23年4月にIBF世界ミニマム級暫定王者となり、同10月にIBF世界同級正規王者に。身長1メートル53の左ボクサーファイター。

スポーツニッポン

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