世界一侍ジャパン投手陣の1か月査定!佐々木が異次元の投球、大勢は無失点を継続

2023年4月25日(火)12時9分 ココカラネクスト

ロッテの佐々木は開幕20イニング連続無失点と好調を維持している(C)Getty Images

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の熱狂から4月22日でちょうど1か月が経過した。たった。世界の頂点に立った侍ジャパンのメンバーは、日米それぞれのチームに戻って戦いの真っ最中。21日には侍投手陣で唯一未登板だったDeNAの今永昇太が大トリで今季初先発。十分な間隔を空けて調整した広島戦は、8回無失点の力投で初勝利を手にした。

 NPB(日本プロ野球)の侍投手陣はとくにWBC使用球による影響を受けやすく、大会後の調整が難しいとされているが、この1か月を見る限り、ケガによる離脱や不調続出の野手陣に比べると、順調なスタートを切った投手が多い印象だ。開幕の成績だけでなく、登板間隔や体調面、各チーム状況などと照らし合わせて投手陣の1か月を振り返りたい。

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【WBCメンバーNPB投手(先発)の今季成績】(4月22日時点)

◆佐々木朗希(ロッテ)
3試合3勝0敗 防御率0・00

◆戸郷翔征(巨人)
3試合2勝1敗 防御率0・89

◆高橋奎二(ヤクルト)
3試合2勝1敗 防御率1・13

◆山本由伸(オリックス)
3試合1勝2敗 防御率1・86

◆高橋宏斗(中日)
3試合1勝2敗 防御率3・18

◆伊藤大海(日本ハム)
3試合0勝2敗 防御率4・08

◆宮城大弥(オリックス)
2試合2勝0敗 防御率0・66

◆今永昇太(DeNA)
1試合1勝0敗 防御率0・00

 先発陣は8人中7人が開幕2週目に今季初先発をずらす形で迎えたが、DeNA今永だけが開幕4週目に登場した。WBC使用球で変化した感覚や投球フォームの微調整に時間を費やし、ファームで2度の登板を経て1軍初登板を果たした。WBC決勝で先発するなど心身の負担も大きかっただけに、球団が復帰を急がせなかった。

 成績面でいえば、ロッテ・佐々木が開幕20イニング連続無失点、3戦3勝と異次元の投球で注目を集める。今季初登板から中7日、中6日と段階を踏んで間隔を短くしてきた。体力をつけて1年間ローテを守ることができれば、驚異的な数字を残す可能性がある。

 昨季投手4冠のオリックス・山本は中7日ずつ間隔を空け、3試合で防御率1・86と悪くはないが、佐々木と直接対決するなどして黒星が先行している。WBCでリリーフだった日本ハム・伊藤は、チームでは中6日で先発して2戦全敗。役割の違う調整や蓄積疲労など、投球への影響が懸念されている。

【WBCメンバーNPB投手(リリーフ陣)の今季成績】(4月22日時点)

◆宇田川優希(オリックス)
9試合7ホールド 防御率1・17

◆栗林良吏(広島)
9試合2敗7セーブ 防御率4・15

◆湯浅京己(阪神)
7試合5セーブ2ホールド 防御率0・00

◆山崎颯一郎(オリックス)
7試合4ホールド 防御率1・35

松井裕樹(楽天)
5試合4セーブ 防御率0・00

◆大勢(巨人)
5試合2セーブ1ホールド 防御率0・00

 侍投手陣の離脱1号は、阪神の守護神・湯浅だった。開幕から7試合に登板して5セーブを挙げた後、右前腕部に疲労が出たため、4月16日に出場選手登録を抹消された。「WBCのボールも影響していると思う」と湯浅が話しており、WBC直後の開幕2週間で2日連投が3度あった影響もあるかもしれない。

 WBCでチーム最多4試合登板とフル回転した巨人・大勢は、右手指にマメができてシーズン開幕直後は登板回避して心配されたが、5試合無失点スタート。腰の張りでWBC途中離脱した広島・栗林はシーズンに間に合い、9試合登板とフル回転も抑えの場面で22日時点では2度失敗。故障の影響がないとは言い切れないか。

【WBCメンバーMLB投手の今季成績】(4月22日時点)

大谷翔平(エンゼルス)
5試合3勝0敗、防御率0・64

ダルビッシュ有(パドレス)
3試合0勝2敗、防御率3・44

 メジャーの2人は基本的に中5日でチームの先発ローテーションで回っている。侍メンバーで開幕投手を務めたのは、日米を通じて大谷ただ1人。疲れ知らずの二刀流はここまで開幕3連勝、防御率0点台と圧巻の投球を続けている。ダルビッシュはマイナーでの登板を経てチーム6戦目に今季初先発。22日時点では未勝利だったが、24日のダイヤモンドバックス戦で今季初勝利を挙げた。

 長いシーズンはまだ始まったばかり。世界中にその名をとどろかせた侍ジャパン投手陣の実力を発揮するのはこれからだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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