「黄金の左」輪島以来の大卒2人目&石川出身3人目の横綱へ…大の里が尊敬する故郷の名横綱の背中追う
2025年5月24日(土)5時30分 スポーツ報知
優勝し、支度部屋から引き上げる大の里
◆大相撲 ▽夏場所13日目(23日、東京・両国国技館)
大の里が、大卒出身では輪島(日大)以来2人目の横綱昇進を確実にした。石川県出身でも輪島以来3人目。「学生(大学)出身で石川出身の横綱といえば、あの人しかいない。そういう存在」と話す。
輪島は金沢高から日大に進学すると学生横綱など14個のタイトルを獲得。1970年初場所で初土俵。73年夏場所後、年6場所制となった58年以降では最速、初土俵から所要21場所で横綱に昇進した。現役時代の元後援会長の小田禎彦(さだひこ)氏(85)は「ハングリー精神があり、勝ちへの執着心や勝負根性が人並み外れていた」と振り返る。黄金のまわしを締め、得意は左下手投げ。「黄金の左」が代名詞だった。優勝回数は歴代7位の14回を誇った。
大の里は輪島さんと面識はないが、石川・七尾市にある輪島さんの石碑は目に焼き付いている。「石川では高校相撲で活躍してもプロに行く人は少ない。輪島さんが石川で大学相撲部に行く文化を作った」。昨年の巡業でも現役時代を知る協会関係者に熱心に話を聞いた。全勝Vで横綱昇進に花を添えれば、輪島と同じ。「輪島さんと比べると自分はまだまだ顔じゃない(分不相応)。少しでも近づけるように頑張りたい」と大の里。これからも尊敬する郷土の名横綱の背中を追いかけていく。(山田 豊)